ロミオの青い空 第17話「聖バビラ教会の決闘」第18話「明日にとどけ!団結の歌」

この2話は、名エピソードが多いこのアニメの中でも屈指の名エピソード。

より強力になった狼団の脅威、そして黒い兄弟の団結力が見せるカタルシス。共同墓地での雷や、天気で感情を表現する演出はまさに匠の技。そして何よりも、このアニメの根底を支えるのは魅力的なキャラクターの描写。

絵柄自体が流行に左右されないとはいえ、10年前のアニメとはとても思えない質の高さ。今のアニメで、キャラクターをこれだけ出して全員のキャラを立てるなんて芸当は、もはや舞-HiMEくらいしか見られなくなってしまいましたね・・・。主役のロミオとアルフレドの魅力は言うまでもなく、脇を支えるダンテのかっこよさやミカエルのお調子ものっぷりも楽しいし、敵である狼団もまた魅力あふれるメンツがたくさん。リーダーのジョバンニさんの悪者っぷりがすさまじくて、「ニヤリ」の顔がこれほど似合う男も珍しい。それでいて筋を通すべきところはきっちり筋を通してくるという任侠っぷりも、実に魅力あふれる悪役キャラ。当時はジョバンニさんに萌えたお姉さん方も多いんじゃないかなあ・・・*1。オツムの弱いタキオーニ、ダンテとキャラがかぶるリオ、陰のありそうなリナルド*2、憎めないファウスティーノ、そしてニキータと、魅力ある敵キャラがどれほど大事かというのはこのアニメを見てればよく分かると思います。

当時も思ったけど、元々キャラクターの描写がすばらしいこのアニメなので、女の子キャラ描かせればめちゃめちゃ萌えることは言うまでもないでしょう!特にこの2話のニキータツンデレ好きな人にはたまらない「デレかけ」のニキータに萌えない人は俺の敵だ、と言いたいくらいのかわいさ。自分の中に生まれかけた恋心を抑えるように胸を押さえるニキータにメロメロですよ。床転げまわりますよ。何かっていうとアルフレドをチラチラみてるカットがさりげなく入ってたりしてるし、もうこの辺の芸の細かさには脱帽するばかり。

もちろんこのアニメの真のテーマである友情物語もすばらしい。アルフレドのカリスマ性、アルフレドとは違う方法でみんなを引っ張るロミオ。この2人がいたからこその黒い兄弟なわけで。後々語り継がれるであろう伝説に立ち会っているような、そんな感動をおぼえてしまいます。こういう地盤がしっかりしてるからこそ、アニタとかアンジェレッタとかニキータとかビアンカとかに安心して萌えることができるわけですよ。

うーん、書きたいことは山のようにあるんだけど、それをすべて書くとそれこそカットごとに感想を書くようになってしまって収拾がつかなくなるのでこの辺で。最近、気づかないうちに「新番組はとりあえず感想かいとかないとなあ・・・」みたいに、無理やり感想を書いてたかもしれない。「感想書きたい!」と思って書くのはやっぱり楽しいものです。

あ、アンジェレッタがロミオに十字架をくれるシーン。絶対キスしてただろ!!なにあの子!!この辺の絶妙なレイアウトといい、空気感といい、折笠愛の演技といい、ほんとすばらしい。でも、ロミオにとってはこの子すら数多いかりそめの愛人の一人だったりするわけですが・・・。

*1:「オレのオモチャだ」とかさ

*2:どうでもいいけど、当時ガンダムW全盛期だったもんで、トロワとキャラがかぶるとかなんとかありましたね