初恋限定。 第05話「とまどいダイビング」

「初恋」が憧れである限り、それは決して叶うことのない想い。相手に届くことなく宙に浮かぶ恋心。それは決して叶わないがゆえに、男のケガレを受けることなく純粋な少女の結晶として輝くのです。

さてさて。今回は渡瀬めぐるのお当番回。山本さんのお友達って感じであまり印象なかったんだけど、今回のお話は今までで一番キレイな「初恋」の形だったかも。思わずポエミーな出だしを考えてしまうほどに・・・。「初恋limited」で締めるラストもよかったなあ。ラストにこの曲が流れるだけでジーンときてしまう。こういう演出で思い出すのはTo Heart RのEDの入り方で、当時は叩かれてたけど俺は結構好きだったんだよね、シームレスにEDに入る流れって。

初恋 limited TVアニメーション「初恋限定。」EDテーマ

初恋 limited TVアニメーション「初恋限定。」EDテーマ

大きなオッパイを気にして水着になれないめぐる。いつもならオッパイ談義でも始めたいところなのですが*1、その辺は好きな人に任せて今日は少し真面目な話。

めぐるの憧れの先輩・武井源五郎。性差を意識するあまり水泳を続けられなくなってしまっためぐると、性差を全く気にせずに一途に水泳に打ち込む源五郎。そんな源五郎に、めぐるが憧れの気持ちを持つのはよく分かる。源五郎のほうも、異性としてではなく純粋に水泳選手としてめぐるに憧れのようなものを抱いてるみたいですね。一見エキセントリックな源五郎のキャラは「またヘンなギャグのパターンか!」なんて思っちゃいそうだけど、二人を対称的に描きつつもお互いが憧れの存在になる理由がちゃんと見えてきました。

そして今回一番驚いたのは、二人の関係性が全く変化しなかったってこと。「武井先輩は、やっぱりあたしの思ったとおりの人だ」というめぐるの台詞が今回の話を象徴しているように、源五郎は「憧れの先輩」のまま。水泳勝負でも、めぐるが源五郎に負けることはないまま。勝負に勝っても、デートに誘うわけでもなく部活に入るに留まってる。

水泳部に入り、マネージャーとして源五郎のそばにいることで、今後何かが変わっていくのかもしれませんが・・・。少なくとも今回のお話では可能性を示唆するに留めて、あくまでも憧れとしての「初恋」から焦点をずらさない。だからこそ、めぐるの想いから生々しさを排除して、純粋な恋心だけを強く感じることができたのかもしれません。

*1:そんなに語ったこともないかな・・・?