2008年 ブレイクした声優さん@はてな

2008年にブレイクした声優さんを、はてなキーワードから調査してみる企画です。実際は「ブレイクした」と言うより「ブレイクしかけ」という風になってしまった気がしますが、それはそれで面白い結果になったと思います。

調査方法

はてなキーワードの「統計グラフ」のデータを使用します。

統計グラフから以下の手順で計算していきます。

  1. キーワードの統計グラフから各月ごとの言及数をカウントします。
  2. 計算した各月の言及数のうち、2007年5月〜2008年12月までの言及数について近似直線を計算します。
    • 近似直線の傾きが「月ごとの平均言及数増加量」となります。
    • 2007年6〜8、12月と2008年1、6月は集計対象から省いています。
    • 2007年の除外月の詳細についてはこちらのエントリーをご参照ください。2008年は、1月はキーワードスパムの被害が大きく、6月は「女性声優140人ソート」の影響で数値が激増しているため省いています。
  3. 近似直線から計算した、1月の言及数と12月の言及数の比を取ります。ただし、比がマイナスにならないように、最小値を1にするように補正しています。
    • 同じ「傾き2」でも、言及数100 -> 122 と 言及数1000 -> 1022では元々100だった方が「ブレイク」にふさわしいのでは・・・という考えに基づいています。元々の言及数が少ない人ほど数値が高くなるようにして、より「ブレイク」感が反映されるようにしてみました。

結果

それでは結果です。

  • 手順3で計算した、言及数比でソートしています。この数値は順位付けのために使用しているだけで、値そのものに意味はありません。
  • 平均増加数はグラフの傾きです。この数値には意味がありますが、ソートのキーとしては使っていません。
  • 「グラフ」の項目では、各月ごとのプロットと近似曲線を描いたグラフが見れます。
順位 名前 グラフ 平均増加数 言及数比
1 戸松遥 グラフ 15.3 185.11
2 寿美菜子 グラフ 2.1 1.71
3 伊藤かな恵 グラフ 3 1.68
4 豊崎愛生 グラフ 2.7 1.56
5 高垣彩陽 グラフ 3.4 1.54
6 早見沙織 グラフ 2.3 1.54
7 福圓美里 グラフ 2.7 1.48
8 水原薫 グラフ 2.1 1.45
9 伊瀬茉莉也 グラフ 2 1.45
10 いのくちゆか グラフ 1.8 1.44
11 悠木碧 グラフ 1.7 1.43
12 民安ともえ グラフ 1.6 1.43
13 藤村歩 グラフ 2.7 1.41
14 廣田詩夢 グラフ 1.4 1.36
15 かわしまりの グラフ 1.3 1.35
16 坂本真綾 グラフ 7 1.34
17 斎藤千和 グラフ 3.2 1.31
18 成田紗矢香 グラフ 1 1.3
19 仲井絵里香 グラフ 0.9 1.27
20 松本さち グラフ 0.9 1.27

一応、合計数の場合と同じように棒グラフを書いてみました。言及数比の順番で、平均増加数を縦軸にしています。

結果を見てみると・・・すごいですね、ミュージックレイン戸松遥高垣彩陽はランクインして当然とはいえ、それほど出演作の多くない豊崎愛生やほとんど出演作のない寿美菜子まで入っているのは驚き。調べてみると、事務所単位のイベントなどで言及されていることが多いみたいです。個人単位ではブレイクと言えないかもしれませんが、「ミュージックレイン」という事務所単位で考えると間違いなく「ブレイク」と言える結果になりました。

個人的には、高垣彩陽早見沙織水原薫伊瀬茉莉也悠木碧藤村歩あたりのブレイクしかけ*1な雰囲気をキャッチできたのがうれしいですね。今年の活躍が楽しみです。

増加分としては大きいのですが、今回はベテラン補正(?)で若干順位が下がっている坂本真綾斎藤千和といった方々が入ってきているのも興味深い。

1〜5位の方+その他気になった方について、もう少し詳しく見ていきます。

1位 戸松遥


これはもう、誰が見ても文句なしでしょう。2008年は戸松遥の年でした。感覚的には、どのアニメ見ても戸松遥出てる!みたいな印象を受けましたねー。
元々上昇傾向が大きいのですが、2008年10月に急増しています。かんなぎケメコデラックス!という2つの作品で主役を張った効果なのでしょうか。

2位 寿美菜子


うーん、正直声を聞いたことないんですよね・・・。ミュージックレインのイベント関連なのかな?と思っているのですが、グラフからは毎月着実に言及数を伸ばしているので、少なくとも認知度としては上がってきているようです。2009年には「初恋限定。」や「よくわかる現代魔法」でレギュラーキャラを演じるということで、注目してみたいです。

3位 伊藤かな恵


しゅごキャラ!」の放映が2007年10月で、そこから一気に言及数を伸ばした感じですね。アニメだけでなく、ラジオやしゅごキャラ関連のイベントなどが増加量のキーになっているようです。声優としては正直これからだなと思っているのですが、今後の活躍に期待です。

4位 豊崎愛生


個人的には好きなのですが、ブレイクと言うには少し早いかも。去年の「ブレイク指数」が今年の「平均増加数」で、比較してみると戸松遥以外はかなり少ないんですよね・・・その影響なのかもしれません。
とはいえ、「しゅごキャラ!」や「ケンコー全裸系水泳部ウミショー」でメインを張り、その後も着々とキャリアを重ねている様子を見ていると、ブレイクの日も近いなーと感じさせてくれます。

5位 高垣彩陽


個人的には1位というか(笑)自分の中で2008年は高垣彩陽の年でした。「true tears」の乃絵なんかもう最高ですね!2007年と比べるとアニメの出演作もかなり増えてて、特に10月頃は週に5作品くらい声を聞いてたような気がします。

8位 水原薫


「ヴぁ」の人、という認識しかなかったので、「喰霊-零-」での演技には驚かされました。黄泉というキャラクターの持つ強さと弱さ、ピュアさとダーティーさという両極端の要素を矛盾することなく内包するのは並大抵ではないと思いますよ。本当に素晴らしかった。

11位 悠木碧


ブレイクというか何というか・・・。「紅」の紫が最高すぎる!!マイメロの頃に比べて演技力のベースが上がっているのはもちろん、役柄と声がマッチするとこれほどスゴイのか・・・!と、声優と言う観点からアニメーションの新しい可能性に気づかせてくれたのが印象深いです。

*1:高垣彩陽は「ブレイク」と言っても差し支えない気がしますが・・・