プリティーリズム オーロラドリーム 第46話「対決!あいらVSりずむ」

※今回の感想は脳内妄想多めとなっております


友情を捨て、恋愛を捨て、オーロラライジングを飛ぶことだけに全てを懸けるりずむ。しかし、なかなか思うようにジャンプができない。焦るりずむの脳裏に浮かぶ母の姿、それはウェディングコーデに身を包み、オーロラライジングを飛ぶ神崎そなた。

私にもウェディングコーデがあれば、きっとオーロラライジングを飛ぶことができたのに。ただひとつ足りないピュアクリスタルティアラ*1、それさえあれば・・・。ピュアクリスタルティアラが欲しい。私がこれほど欲しいティアラ、誰が奪ったの?そうだ、あいらだ。才能だけでティアラを獲っていったあいら。私がどれほど努力しても追いつけない、あいらの才能。羨ましい。あいらの才能が憎い。そうだ、あいらさえいなければ、今ごろ私は・・・・・・。

そんなりずむの元を訪れたあいらは、りずむに宣戦布告を突き付けられる。そしてあいらが選んだ決戦場は、初めて二人が一緒に踊った場所。二人の歴史をなぞるように繰り返される対決*2。阿世知さんもそなたも関係ない、これはあいらとりずむ自身の勝負だったのです。

オーロラライジングに、心は必要ないわ」
「心を残すと、魂をもぎ取られるわよ」

オーロラライジングに対する執念、あいらに対する憎しみ。心に闇を抱えて発動させたオーロラライジングに、自らの心を囚われてしまうりずむ。そんなりずむを救いに行くあいらが、フェアリーからエンジェルへと変わっていく様は41話で聞いた伝説そのもの。

そして、りずむの闇の心、光の心を超えた先にあったのは、泣きじゃくる子供のりずむ。りずむの抱える深い孤独、それこそがずっと抑えこんでいた思いだった。

「ほんとは寂しかった、ちっちゃい頃からずっと我慢してきた」
「ママに会えて、でもあんなことになってて」
「ママとかなめが一緒にいるのを見て、ほんとはすごく辛かった」
「お母さんに捨てられたなんて夢にも思いたくなかった」
「プリズムショーなんてやめたかった。オーロラライジングなんてもうどうでもよかった」
「あいらが羨ましかった。みおんが羨ましかった。みんなが羨ましかった」

本作品の影の部分を一身に背負ったりずむ。あいらのような才能も、みおんのようなスター性もなく、ひたすら努力し続けてきたりずむ。居なくなった母親の姿を追い続け、人一倍努力して、それでも二人は軽々と自分の遥か先を行ってしまう。そして、ようやく会えたそなたは、自分より才能のあるかなめに付きっきりで「マーマ」と呼ばせてて。それでも泣き言ひとつ言わずに努力してきたりずむの思いが分かるか。自分の全てを懸けても願いは叶わないと知ったりずむの絶望が分かるか。

「あいら、みおん、二人に会えて本当によかった」

自分の全てを否定されて、それでもなお「二人に会えてよかった」と言って泣いたりずむ。その台詞の重みが分かるか。

誰に聞いてるのかって?もちろん、スタッフに聞いてんだよ。

以下、感想

いやまあ上のも感想なのですが。感想と妄想の境界線が曖昧な感じなので・・・。

前回のみおんに続いて、今回はりずむのお話。それと同時に、あいらが「エンジェル」として自らの輝きを見せる回でもありました。

いつかは対決があると思っていましたが、これほど早く実現するとは。まだ話数は残ってるので、今回りずむが戻ってくるかは最後まで分からなくて、それだけにみおんが出てきてりずむの手を取ったシーンには驚かされました。オーロラライジング発動からの起伏の持たせ方が実に素晴らしい。最後までハラハラさせられました。二人だけじゃダメで、三人いるから大丈夫という、阿世知社長と神崎そなたの関係性を乗り越えるエピソードとしても象徴的でしたね。

作画もよかった。特にりずむがオーロラライジングを発動させてから泣き出すラストシーンまでは尋常じゃないくらい力が入ってて、三人が愛しくてたまりません。

ここは勘違いして欲しくないんだけど、りずむが救われて感動したわけじゃない。ここまで理不尽な環境に身を置いてもなお前に進み続け、「二人に会えてよかった」と言えるりずむの思いに感動したんだよ。一方的にりずむを理不尽な不幸の連鎖に追い込み、何の努力もしないあいらに救わせて、それでめでたしめでたし、ってそんなわけ無いだろ。

この作品における闇の部分、阿世知社長と神崎そなたに関わる因縁は全てりずむに掛かってる。そしてプリズムジャンプではあいらやみおんに才能の差を見せつけられる。どうしてりずむばかりが背負わなきゃいけないんだ。ジュンさんとケイは何やらグルだったようで、それってよく言えばりずむを因縁から解き放ったってことかもしれないけど、当事者がやるなら単に第三者のりずむを利用して過去を清算したってだけじゃないのか?

そして、これが一番大切なことなんだけど。みおんはダイヤモンドダストに自らの輝きを見出し、あいらは友達を思う気持ちがフェアリーからエンジェルへと進化した輝きを生み出した。じゃあ、りずむの輝きとは一体何なの?今回の話でりずむは二人に救われたかもしれないけど、それはようやくスタート地点に立ったにすぎない。彼女が自身の輝きを見つけていくのはこれからなんだから。純さんは「これで全て整った」などと浮かれてるけど、全然整ってないよ!

そういえば、りずむを助けに行くところでブラックりずむちゃんを「あなたは本物じゃない!」とバッサリ切り捨てたあいらは実に「らしい」なあ、と思った。もちろんアレだって本当のりずむなんだけど、りずむの事情なんてお構いなしに「私のりずむちゃん」だけを見ているあいらは、ある意味スゴイ。

追記

今回の感想、どうしようか迷ってて、スタッフを叩く方向にしようかとも思ったのですが、素直に自分が感じた感動を軸にすることにしました。このアニメの感想は本当に難しい。

もう少し付け加えるなら、数日寝かして感情を整理しようかとも思ったのですが、この思いが色褪せないうちに勢いで書いてしまおう!ということにしたのでした。ほんと、このアニメの感想は難しい。

*1:ピュアクリスタルハイヒールは37話、ピュアホワイトウェディングは43話で入手済み

*2:2話で対決して以来の直接対決