おとめ妖怪 ざくろ 総感

いざ妖々と終わってしまいました。

視聴前はそれほど期待してなくて、番宣CMで「いざ妖々」を繰り返してて欝陶しいなあ・・・などと思っていたような。どことなく女性向けっぽい雰囲気もあったし。

しかし始まってみれば、作画はかわいいし声もかわいいし、ざくろくんもかわいいしでこれは面白い!初回からすっかり引きこまれてしまいました。

まず印象的なのが作画の雰囲気。独特な原作の絵柄をうまくアニメに落としつつ、それでいて口元辺りに妙な色気を残しているのは、さすが長谷川眞也ですねー。全体的に淡い色使いも上品で、絵を見ているだけでも楽しい作品でした。

登場するキャラクターも個性的。ヒロインの3人娘・・・いや4人か、4人のかわいさはもちろんのこと、仲間の妖人たちもみんなキャラが立ってましたね。特に桜&桐のラブリーさと、大物なんだか天然なんだか分からない雨竜寿さまの萌えっぷりが好きでした。この子らのお当番回とかあったらよかったよね・・・。

ヒロインズ。ツンデレざくろくん、内気な薄蛍、無邪気な雪洞&鬼灯。色々なタイプを取り揃えつつ、それぞれのバックグラウンドや思いに沿って相手役との絆を深めていく丁寧な構成がすごくよかった。実はこのアニメ、思ってる以上にバトルシーンが少なかったりするんだけど、バトルの盛り上がりよりも感情の盛り上がりをベースにお話を作っていたように思えます。だからこそ、1クールという短い時間でヒロインの魅力を引き出すことができたのでしょう。

ヒロインたちだけでなく、個人的には百緑&橙橙の姉妹が気になりますね。半妖として生まれた苦しみを抱えつつ、お互いへの依存とざくろへの嫉妬心で生き続けてきた2人。最後に、2人とも大切な人を見つけることができたことは、幸せだったのでしょうか・・・。

声の話。5話豊崎愛生8話9話花澤香菜も素晴らしかったのですが、やはり中原麻衣ざくろくんが最高すぎます!なんだろう、魅力を再発見したというか、中原麻衣ってこんなに可愛かったのかと驚いたというか。

もちろん「れでぃ×ばと!」のフレイムハートさんだって同系統のキャラクターではあったし、知ってはいたのですよ。それを踏まえた上でも、このざくろに対する感覚は不思議なものがありました。それはやっぱり、ざくろというキャラクターの絶妙なバランスによるものなんだろうし、だからこそ中原麻衣にしかざくろは出来ないという気がします。

不満としては、「食い足りない」という言葉に集約されるかな。色々なものを削ぎ落した結果としてこのシリーズになっているのは分かるし、1クールでできることだけをちゃんとやった姿勢はすごくよかったと思ってます。なので、1クールアニメとしてこれ以上のものが望めないのも分かってはいるのですが・・・。やっぱり、妖人という存在を生み出した元凶であり、妖人省や神がかりの里のキーパーソンである沢鷹さんのスケール感をもっと出して欲しかったなあと思ってしまいます。ざくろの背景についても思いっきり説明的になっちゃったし。

じゃあその辺をしっかり描けばよかったのか?と言われると、キャラクターを蔑ろにしてストーリーを消化することに終始してしまうだけの作品になってしまうので、これは無い物ねだりなのです。願わくば、2クール以上かけてじっくり見てみたかった作品でした。

追記

あ、感想サイトとしては、登場人物の名前がみんな難しいのが困る(笑)。毎回コピペですよ!天地無用か!