みつどもえ総感 - エネルギー吸収と発散

もう三女ちゃんに、むふーできない？まさかそんな、ご冗談でしょう？

こうしてまとめを書いてるということは、終わったということなんだけど・・・。終わってほしくないなあ。

さて、まとめに何書こうって思って前の感想読み返してるんだけど、んー、毎回思いのたけをぶちまけてるので敢えてまとめることもないなあ。

なので、順当にキャラクターから書いていこうかな。エキセントリックすぎる3つ子の設定、これはメチャクチャだ・・・と初回は思っていたものですが、これが不思議なほど絶妙なバランスを生み出してましたね。

ドSでぽっちゃりちゃんな長女・みつば。この子はSっぽさを楽しむというより、ドSな性格と苦労人な部分のギャップが楽しかった。どんどん追いつめられて泣きそうになっていくみつばが最高にかわいくて、面白くて、むしろ見ているこっちがSじゃね？っていう。高垣彩陽のリアクション芸もすばらしくて、もうすげー笑った。笑いの量ではこの子が一番だった気がしますよ。

次女のふたば。実は、この子の魅力が序盤ではよく分からなかったんだよね。オッパイ好きなんだ、俺も好きだよ・・・くらいしか思ってなかったし。話を動かすには必要なんだろう、とか。それが7話の頃からちょっと気になってきて、8話で見せた母性に涙腺が緩んで、そして9話のダイナミック過ぎるオチは反則すぎだろ！なんだろ、バカキャラとしての楽しさはもちろんのこと、その根底にあるイノセントさの魅力が見えてきたのがよかったです。

ラストは三女・ひとは。ずっとカワイイカワイイ言い続けて来ましたが、とにかくカワイイ。むふー。根暗とか言われながらも、ちゃんと家族に気を使っていたり、家事を担当していたり、普通にいい子なんだよね。みつばばかりがヒドイ目に合ってるように思えるけど、案外ひとはもヒドイ目にあってて、そんなところもカワイイ！戸松遥の演技もよかったなー。普段は低い声でしゃべってるのに、興奮したり怯えたりして感情が高ぶると声が上ずるところがもう最高にかわいすぎ。このギャップは戸松遥だからこその楽しみでしょう！この声の使い分けはどうやってるのか聞いてみたいですよ・・・。

あ、明坂聡美のことを書いてないと俺が好きじゃないみたいなので、ちゃんと書くよ。7話で書いたように、明坂聡美のニュートラルさってすごく好きなんだよね。特にこの作品では、エキセントリックな長女と三女に挟まれた次女って相当難しいポジションだと思うんだけど、そこでこのイノセントさが出るかー！って感じ。二人にあそこまでやられたら揺らぐでしょ、普通・・・って思うところですが、こういう場面でこそ引き立つ声っていうのもあるんだなあ。

周りを固める脇役たちもメチャメチャ個性的で、一人ずつ書いてたら感想書ききれないほど。ここまで濃いキャラを大量に出してくるだけでも相当すごいわ。

普通に考えれば、これだけ個性的な子たちがたくさんいるんだから、放っておいても話は動くだろ・・・って思うところなのですが、この作品はお話自体も作りこまれてるのがすごい。最近流行の日常系とは対極をなす、アグレッシブに笑わせに来る構成。まるでコントのように、小さな勘違いからどんどん転がっていくお話に、個性的なキャラクターのリアクションが重なって、もう毎回笑わせていただきました。見てるのは大抵深夜だったので、ご近所の皆様にはマジ申し訳ないです。

ギャグとしての面白さの裏に、母親のいない4人家族としてのかたちが見えてきていたのもよかった。例えば8話のふたば、10話のひとは、そして11話のみつば・・・と、3つ子のそれぞれにおける「母親」というものを描き出したエピソードたち。もちろんギャグとしての面白さが大前提としてあるので、あくまでも押し付けがましくない自然な性格付けの範囲なのですが、それがまた絶妙なバランスになってるように思えます。おそらく相当昔に母親を亡くしていると思われるので、あんまりウェットになりすぎるのもおかしいもんね。そういう悲しみを乗り越え、もはや日常となった今でも、母親への思いの断片がほのかに見えてくるような演出がすごく好きでした。

あ、あとOPも好きだな。キャラで歌ってるのでキャラソンとしても楽しいし、何より曲自体が楽しい。