オオカミさんと七人の仲間たち 第05話「おおかみさん桃ちゃん先輩と鬼退治に行く」

お胸につけたきび団子も見目麗しい、吉備津桃子こと桃ちゃん先輩。「おっぱいで釣られるなんて・・・男ってバカですねー!」という新井里美のツッコミも切れまくり!
最近調子こいてるという噂の鬼ヶ島高校に乗り込む桃ちゃん先輩たち。意外とあっさりカタがついたようですが、鬼ヶ島の生徒会長・羊飼士狼とおおかみさんは何やら因縁がありそうなご様子で・・・。

っと、お話としてはそんなところですが。今回気になったのは頭取さんの台詞。

「この街は、用意され作られた楽園だ」
「生徒の自主性に任せた自由な校風?僕たちは箱庭の中で自由を気取ってるだけだよ」
「童話のように、安全で適度な刺激に満ちている」

童話の世界のように、予め用意された箱庭の楽園。全てが予定調和として作られた、逃げ場のない牢獄。それはまさしく、リルぷりっ17話で見たおとぎ話の闇の部分ではないでしょうか。同じ主題を扱っても、ハイティーン向け作品と子供向け作品、それぞれのスタンスによってこれほど異なる切り口になってくるというのは面白いですよね。

こういう作品が「おとぎ話の闇」的な部分を扱うのは言わば当然だと思うし、だとすればそれを全面に出してくるのも分かる。ただ、「リルぷりっ」みたいな子供向けアニメがそういう闇から目を逸らしてるかと言えば、決してそうではないのです。

もちろん、どちらがいいとか悪いとかいう話ではなく。ただどちらも共通するのは、あくまでもお伽話として与えられた役割を演じるという決意。そういう捉え方で考えてみると、作品のモチーフを「おとぎ話」にしたことがちゃんと生きてるのかな。