ソウルイーター 総感

何と言ってもキャラクターの魅力と圧倒的な作画の質ですね。個性溢れるキャラクターたちが、極上の作画で動きまくる。これは本当に気持ちよかった。戦闘シーンだけでなく、シリーズ当初のブレアや、死武専にやってきたロリっ子メデューサと言った女の子もかわいく描いてて、そういう萌え方面にも作画力を発揮してくれたのも嬉しかったです。

そして、ぜひ特筆しておかなきゃいけないのが、マカ役の小見川千明。51話の間にものすごく成長したよ。最初は「なんでこんなシロウト使うんだ?」なんて思っていたけれど、今となっては小見川千明以外に考えられない。ガラの悪い口調や、戦闘シーンでの絶叫、そして年相応の女の子らしいピュアさが「マカ=アルバーン」という一人の女の子の中に矛盾することなく同居していました。よっぽどうまい役者さん使わないと、得てして別人みたいな演技になってしまいがちな難しい演じ分けだったと思うのだけど、経験の少ない小見川千明だからこそ演技がキャラクターと乖離することなく演じられたのかな。・・・なんて書くと褒めすぎですかね?

唯一にして最大の難点が、構成のずさんさ。魂を集めるという当初の目的が忘れられてるのはともかく、メデューサの復活、鬼神の復活、アラクノフォビアの復活、マカの母親、ソウルの抱える闇・・・等々、色々話を広げながらも全部尻すぼみに終わってしまった印象。ドサクサに紛れて唐突に終わる、または曖昧にお茶を濁されるという繰り返しで、盛り上がりかけてはモヤモヤ・・・というのを1年繰り返してしまったような気がします。

魅力的なキャラクターと上質の作画だけで十分楽しかったんだけど、それぞれのシリーズごとにお話としての盛り上がりがもっとあれば、大傑作に化ける可能性も十分あったのに・・・。そこだけは残念。