とある魔術の禁書目録 第09話「吸血殺し」

アウレオルス=イザードの目的とは、吸血鬼の力を使ってインデックスを救うことだった!!

って、インデックスはすでに救われてるんだよね・・・。そうとも知らず熱弁を振るうアウレオルスが道化すぎる。ステイルもイジワルしないで教えてやれよ!

とまあ、あまりにもヒドイ展開に笑っていたのですが。ただ・・・考えてみたら、俺がアウレオルスと同じ立場に置かれ、同じ力を持っていたならば、きっと同じことをするだろう。そう思うと、なんか笑えなくなってきた。

「十万三千冊もの魔道書を身に纏い、決してその呪縛から逃れることのできぬ少女」
「にも関わらず、その運命を受け入れてなお、己が不幸より、他人の幸福のために・・・」

そりゃあ1年も一緒に過ごしたアウレオルスには及ばないけど、俺だって僅か3話目から理性を失った感想を書くくらいにはインデックスを思っているよ。だから、アウレオルスの気持ちも少しは分かる*1

針で自分を突き、その痛みで雑念を払わなければ使えないほど不安定なアルス=マグナの力。インデックスを助けるためだけに手に入れた力を、その思いゆえに彼女自身へ行使できないという皮肉。1%でも「もし失敗したら」と思ってしまえば、その不安が具現化しインデックスを永遠に失ってしまう。そして、1%の不安を消すことができない自分の弱さを知っているから、力を直接使うことはできなかった。

全てを捨てて、ローマ正教をも敵に回し、それでも望む力を得られない自分自身に絶望し、いるかどうかも分からない吸血鬼の力にすがろうとする。そこまでしても得られなかった力を、どこの馬の骨とも知らないガキにアッサリ見せ付けられてしまうとは。それに気づいたときのアウレオルスを思うと・・・とても笑うことはできないよなあ。

それは外から見れば滑稽にしか見えないかもしれないけど、俺はもう笑ったりしないよ。アウレオルスだって、インデックスが大好きなんだから。

追記

インデックスの真の恐ろしさは、十万三千冊の魔道書なんかよりも、男を惑わすその魅力なんじゃないかと思い始めてきた・・・。ちゃんと保護して管理しなきゃ、放置してたら国が傾くわ。毎年記憶を消す操作も、インデックスたんに惹かれる男共の気持ちごとリセットしなきゃ大変なことになるからなのでは・・・。
国はともかく、三沢塾という城は確実に傾いたわけだし。

*1:感想読み返してみると、ほとんど同じこと言ってる(笑)