とある科学の超電磁砲 第11話「木山せんせい」

まさか木山せんせいが萌えキャラになるとは・・・。この作品の全方位っぷりはさすが。

愛する子どもたちを救うために、レベルアッパーを使用した演算装置を作り上げた木山先生。全てを敵に回しても・・・みたいなことを先生は言っていたけど、その割には色々と隙が多かったのは、もしかしたら誰かに止めて欲しかったのかもしれませんね。木山先生が、子どもたちを救うというよりも、自分自身の罪の意識に苦しんでるような痛々しさが感じられて何とも切ないです。

学園に見捨てられ、能力を発揮することなくえいえんの眠りについた子どもたちを助けるために、同じ立場の佐天さんを利用したというのも皮肉な話。脳を壊すほどにレベルアッパーの能力を最大限発揮させれば、もしかしたらツリーダイアグラム以上の演算能力を得られたかもしれない。でも敢えてそれをしないのは、やっぱり心のどこかに罪悪感があったからなのでしょうか。

気絶した先生から何か出てきた!こえええええ!!次回は超能力バトルモノとしてのカタルシスが味わえるかも。

追記

あー、何か感想書く気力が足りないので、多分すげー説明不足だわ。今回のお話って、「禁書目録」でいうアウレオルスに似てると思うんだよね。だからこそ、比べてみると木山先生の覚悟の足りなさが際立つんですよ。アウレオルスのような、どんな犠牲を払ってでも愛する人を助けるという覚悟が。それはまるで、誰かを助けるというより自分を罰しているかのような。

追記2

このお話の結末は、どうなっても支持するつもりではあるのだけど、美琴が「正義」の元に敵を倒す、みたいなストーリーだけはやめて欲しい。少なくともこの「超電磁砲」では。

追記3

そうだよなあ・・・木山先生は、この子供たちの楽園である緩い世界のアンチテーゼを一身に背負ってるんだよなあ。そこから生まれた生物は、レベルアップを望んだ子供たちの思いと、木山先生が重ねた罪の象徴なんだよね。それを遠慮なく電撃でぶち殺す、なんて話は残酷すぎる。その上「だからといって人を傷つけていいわけないじゃん」的な説教になるのは絶えられないな・・・。先生は子供を助けたかった、美琴は佐天を助けたかった、ただそれだけ。そこには正義も悪もないよ。

あの生物が思いや罪の集合体だとしても、美琴がそれを「救う」というのもおこがましい話なわけで、だからこそアレは倒されなければならない。それだけに、悲しい結末を想像するとやりきれないですね。