とある魔術の禁書目録 第12話「絶対能力」

あーもう、お前らめんどくせえな!

20000人のシスターズ。美琴は「妹」たちを救いたいと思っていたのですね。おそらく色々な方法を考えて、失敗して、絶望して、最終的には自分があっさりアクセラレータに殺されれば研究所も諦めるだろう・・・という結論に達してしまう。どう考えても、そんな理屈はおかしい。しかし、そんなおかしな理屈でさえ美琴にとっては最後の願いだったのです。

強すぎる思いは、時として人を狂気に走らせる。何をしたらいいか分からなくて、何ができるか分からなくて、それでも何もせずにはいられなくて・・・。そんな無限に続く暗闇から逃れるためならば、どんな稚拙なアイデア銀の弾丸に見えてしまう。それは、インデックスを吸血鬼にしようとしたアウレオルスのように・・・。

美琴が妹を大切に思ってるのは分かる。妹を救おうと、文字通り必死なのも分かる。だからこそ、傍から見ればキチガイのような行動をしようとしてるのだし。でも美琴さん、それって本当に妹を救うためなのかな?

自分の計画に絶対の自信があるならば、当麻に計画をベラベラと喋ったりしないよね。「明日一緒に考えましょう」などと適当にごまかしておけばいいよね。本当は、心のどこかで止めて欲しかったんじゃないの?もっと言えば、「妹を助けるため」といいながら、本当に助けて欲しいのは自分自身なんじゃないの?

自分が死ねば、陰口を言われることも、妹の死に心を痛めることもない。でも、妹を見捨てて自分だけが楽になろうとすることも許せない。だから、「妹のために自分が死ぬ」という大義名分を作り出そうとしたように思えてなりません。これは5話の状況とは違う。妹を助けるためではなく、自分が助かりたいだけの安易な方法だよ。そんな方法では、誰も幸せになんかなれない。

追記

実は、学園編は「日常」側だと思っていたので・・・美琴が死ぬだの死なないだの言い出したのには少々戸惑っている・・・