まなびストレート!第04話における芽生の心象風景

時間あるときに書こう書こうと思ってたけど全然時間取れないので書いちゃいます。とりあえず今一番感情移入できそうな芽生ちゃんのお当番回があったのを機に、色々吐き出してしまおうかと。
こういう考察ベースで今までの話を振り返ってみると、いろんなエピソードに意味が見えてきて面白いですよ。暇なとき見返そうかなあ・・・。

芽生のトラウマとベースにある感情

クラスメイトに体よく仕事を押し付けられたあげく、「仕切りたがりでウザイ」と拒絶される芽生。他人のために頑張ることがこんなに苦しいのなら、初めから誰にも関わらず生きていけばいい・・・。

そんな芽生のトラウマ。ここで注意したいのが、「仕事を押し付けられる」ということはトラウマの原因ではなく結果なんですよね。今回の回想シーンは芽生視点で描かれているので一方的に仕事を押し付けられたように見えますが、実はもともとおせっかいな性格だったんじゃないでしょうか?なんだかんだ言いつつ学美の世話を焼く姿を見ると、そう思えてなりません。で、そんなおせっかいさが人徳だったのも今は昔、ドライな現代っ子には受け入れられず疎まれていたのでしょう。

つまり、芽生の中では「仕事を押し付けられる = 自分が世界に拒絶されている」という公式が成り立ってしまっているわけで、彼女のトラウマを解消するには「他人のために何かをする自分」を肯定してもらう必要があるのです。

他人を拒絶するのは自分を拒絶されたくないから。ツンデレのベースは恥じらいにあると言われてますが*1、芽生がツンデレに見えるのは、拒絶されることを極端に恐れるあまり他人と距離をとろうとする無意識の防衛本能。自分の心を見透かされるのが恥ずかしいわけじゃなくて、必要以上に他人に干渉することを抑制する仮面。そういう意味では既存のツンデレフォーマットとは違う深みがようやく見えてきた・・・と言ったところでしょうか。

まなびじゃないとダメなんだ

さて。今までの話で一番理解できないのが、どうしてむつきじゃダメなの?という部分。学美なんかよりずっと付き合いは長いし、今までも唯一の理解者だったはず。それじゃあなぜ学美だけが芽生の心を開くことができたのか?

最初はむつきだと距離が近すぎてダメなのかな・・・とか思ったけど、実は多分違うところに本質があるんだと思う。運動部の助っ人をしていることからも分かる通り、基本的にむつきは助っ人精神というか、フォローはするけど自分からは動かない、微妙に距離をとった関係をベースにしているような気がします。

芽生が本当に欲しかったのは、自分を認めてくれる友達ではなく、一緒に何かをする仲間。むつきは自分を理解してくれてはいるけど、それ以上のことはしてくれない。昔のように一緒に机を運んではくれない・・・。芽生はずっとそんな思いを抱えていたのではないでしょうか。

それとは対照的に、学美は猪突猛進に見えて周りを巻き込むタイプなので、芽生もお構いなしに引き込もうとする。ここで初めて「手を握る」という印象的なシーンに意味が出てきます。芽生にとってはまっすぐGo!とかどうでもいいんですよ。自分と一緒に何かをしてくれる人、そんな人が手を差し伸べてくれるのをずっと待っていたんだと思います。そう考えると、今回のラストで芽生が生徒会に入ることは必然の結果とも言えますね。

*1:本当か?