隠の王 第25話「二人」

いつの間にやらエピローグみたいになってしまっている今回ですが。どうやら母の意識によって(?)森羅万象の発動は回避されたらしい。結果的に雲平先生の円月輪も無駄ではなかったと言うことですね。

「雲平先生って、裏目に出るタイプだよね」

しかしまあ・・・壬晴の母と約束してたから、森羅万象のことを壬晴にずっと隠していて、森羅万象が復活しそうになったから壬晴の記憶を戻して・・・という気持ちは分かるんだけど。壬晴からしてみれば、何がしたいんだこの人はって感じだよな。他人のことを考えるあまり、雲平先生には自分の意志というものがない。他人のために生きるというのは立派なことではあるんだけど、それが人を傷つけることもあるんだよね。でも、旭日さんもさー、壬晴に森羅万象が宿ったことを知っていながら「壬晴を隠の世とは関わらせないで欲しい」って、そりゃ無茶なお願いだろ。頼まれた雲平先生もかわいそうだよ。

「ああ、雷光は死んだよ!壬晴や、灰狼衆や、色んなことが原因で」
「でも、壬晴に全部背負ってもらおうなんて考えてないよ!雷光だって望んでない!何だよそれ!」

雷鳴、やっぱり強い子よい子だ・・・。たとえ筋違いだとしても、雷鳴が壬晴を恨むことを責めることはできないと思うほど、雷鳴は傷ついているはずなのに。それなのに、自分のことより壬晴のことが心配なんだよね。どんだけいじらしいんだ。壬晴は雷鳴に甘えていればいいけれど、じゃあ雷鳴は一体誰に甘えればいいんだ。兄を失った悲しみを誰に吐き出せばいいんだ・・・。そう思うとたまりません。

で、お話の方は、壬晴が宵風を探しに田舎町の教会に行くらしい。忍の話の最終回が教会、というのもこの作品らしくて面白い。森羅万象を発動させたとき、その勢いで宵風を消すこともおそらくできたはず。にもかかわらず、宵風に何もしなかったのは、宵風に生きていて欲しかったからだよね。次回の最終回で、二人が選ぶ結末は・・・。

  • 壬晴が巨大化したのには笑っちゃった。シリアスシーンなのに・・・
  • 提供バックが、OP後とED後で対応しているのが泣けるよなあ。あのキツネのポーズ(?)は何の意味があるんだろう?