こばと。 第19話「…ホワイトクリスマス。」

アニメのクリスマスイベントには名エピソードが多いのですが、今回もまたそう言った素晴らしいエピソードのひとつでした。光と影のコントラストがすごくキレイで、クリスマスらしい幻想的な雰囲気に小鳩ちゃんのピュアな思いが重なって、これはもう感動的なほどに美しい。

光と影、それは冬の夜に浮かぶクリスマスイルミネーション、そして藤本の暗い心に差し込んだ一筋の光。マッドハウス伝統の影の使い方に、現代のCGだからこそ可能な光の演出という意味でも印象的だったなあ。

「つい・・・考えてしまうんです、藤本さんのこと」
「なぜだか分からないけど、考えると胸が痛いんです」

小鳩ちゃんの思いが何なのか、堂本は分かってる。そこで「優しい小鳩ちゃんはカワイソウな藤本に同情してるんだね」なんて言ったりしないのが、堂本の甘さであり優しさなんだよね。だからと言って、答えなんか教えてあげない。彼にできることは、二人に委ねるところまでなのですよ。堂本よ、お前と言うヤツは何という・・・。

放映当初は単なる頭空っぽの天然娘だとしか思ってなかった小鳩は、ちゃんと恋に泣いたりする女の子だったんだよなあ・・・。なんでこの子がこれほど悲しまなきゃいけないんだ。藤本がちゃんとしてれば、小鳩の笑顔が曇ることもなかったはずなのに。藤本の態度に腹が立つのと同時に、結局藤本なんだな・・・ということを思い知らされる。堂本の気持ちが痛いほど分かるよ。