刀語 第01話「絶刀・鉋」

・・・長え。

説明台詞が多いから長く感じてるだけかと思ったら、リアルに長編だったのか。我ながら30分の時間感覚が身に染みついてることにもビックリしたよ。


さて、ようやく登場した、遅めの新番組。視聴前チェックはこちら・・・だったらしい。

2010年1月より、毎月1話・各話1時間で全十二巻を完全映像化するという、大河ノベルならぬ「大河アニメ」として制作される。

概要|刀語 - 西尾維新アニメプロジェクト

なるほど、1時間のお話を毎月やるのね。これは珍しい形式。そういうスローペースじゃ適当に感想書くわけにも行かないか・・・。

・・・という訳で、可能な限りネタバレを回避しつつお話をおさらいしてみた。えーと、天才的な刀鍛冶である四季崎記紀が遺した最強の12本を巡る戦いってことでいいのかな?主人公の鑢七花は刀を使わない剣術「虚刀流」の七代目当主らしい。島で暮らしていた七花の元に、謎の美少女であり尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督*1・とがめがやって来る。んで、2人で剣を集める旅に出かけるというお話。


姉弟は今いちパッとしないですなー。特に主人公の七花はパッとしない。派手だ派手だと言ってた技も大したことないし・・・。いいんだろうか、こんな地味な主人公で。刀を使わないからこそ体術のカタルシスがあると思うんだよなー。難しいかもしれないけど、なんかこう、もう少し・・・。刀も「硬い」という説明だけじゃなくて・・・。初回なんだから、もう少しキャッチーな・・・。

ただ、その分パートナーのとがめさんはいいね!普段は奇策士という自称に相応しく頭良さそうで偉そうな態度だけど、所々に隙があるのがいいね。真庭蝙蝠に「私に惚れていいぞ」の話を突っ込まれて赤くなっちゃったりするのもかわいい。左目が時々変わるのは今後の伏線?

田村ゆかりの声もよかったなー。難しい台詞が多い上に若干早口気味なテンポの本編でしたが、一文字一文字がちゃんと発音されてるのがスゴイ。さすが声優さんだあ・・・なんて当たり前のことに感動しちゃったり。発声のうまさはもちろん、演技的にも「田村ゆかり」という役者のベース的なものが感じられるのは個人的に好きだったかも。最近は、けっこう極端な役作り*2が多かった印象があるので・・・。本来はそれほど声高くないんだよね。わりと素に近い声をベースにしつつ、ところどころで子どもっぽいかわいさを見せてくれるのがたまりませんでした。

声的な話で言えば、やっぱり池田昌子さんのナレーションがよかった。そこで池田昌子さんですかー!と見ながらニヤニヤしつつ、堪能させていただきました。


本編の感想に戻って。初回としては、設定を理解しつつ、七花ととがめの関係について理解しつつ、とがめをカワイイって思えばいい感じなのかな?そういう意味では概ね楽しめたのだけど・・・。おそらく多くの方が指摘されると想像しますが、説明台詞が多すぎる!30分ならまだしも、1時間のうち3/4くらい説明台詞で、しかも早口にまくし立てられたら訳わかんないよ。難しい設定だし、原作がそうなんだから仕方ない部分はあるとしても、もう少し絵と演技で説明して欲しかったかな。

今回のお話で大切なことは、とがめが親の仇の息子*3である七花に頭を下げてまで刀集めを頼む、というシーンだと思うのですよ。怒涛の説明台詞も、このシーンに時間をとって感情移入するためなら全然OKだったのに・・・。こういう重要なシーンすら、他の説明台詞にまぎれて流しちゃうから、ボンヤリ見てたらスルーしそうになってしまいました。

文句が多くなってしまいましたが、ヒロイン(?)のとがめさんについては色々掘り下げがいのあるキャラクターとバックグラウンドをお持ちのようなので、今後お話が進むにつれて魅力がどんどん引き出されていきそうな期待感がありますね。まずはその辺りを取っ掛かりにして楽しんでいきたいと思います。1月に1話だから、あまり気張らずにゆるゆると見ていこうかと。

*1:長えよ

*2:極端にロリロリか、極端に抑えてるか、みたいな

*3:この時点でめんどくさいな(笑)