あにゃまる探偵 キルミンずぅ 第03話「ノラネコに恋されて!?」

ただの人間には興味ありません!

純血種のアニマリアン、羽鳥カノンさん。どうやら自分の血族にふさわしい血筋のお婿さんを探しているらしい。ただの人間*1である猪俣ケンに対してアプローチをかけているようですが、それは裏の意図があるわけじゃなくて本当に好きになってしまったらしい。母親に日常生活を監視されてるってどうなのよ・・・。結構萌えるシチュじゃないですか・・・。

カノンがケンのことを好きになったのは、ケンの歌声がきっかけのようで。順当に考えると、吸血鬼っぽいイメージやケンの超音波から、コウモリか何かのアニマリアンなのでしょうかね?OPにも出てるし。この辺りの羽鳥一族の思惑が、本編にどう絡んでくるのか楽しみです。っていうか、カノンさん、俺とかどうよ?頑張れば大声くらい出せるし、ある意味アニマルだし!

さて一方、リコの方は謎のブスネコに恋されちゃって大変の巻。ネコに引っ掻き回されてドタバタしつつ、最後は何となく振られたみたいな感じで終わる、という落とし方も面白かったですね。

ところで。今回も何てことない話のようではあったのですが、その裏には「種族を超えた恋」というテーマが隠されてるような気がするんだよなあ。

「どうしてネコと人間は恋人同士になれないの?」
「どうしてって・・・なんでだろ」

「ネコと人間は普通、恋人同士になれないよね?」
「どうしてそう思うの?」

同じ台詞をカノンとママから聞かされるリコ。ここで面白いのが、それぞれ「動物→人間」、「人間→動物」という逆の視点から同じことをリコに問いかけてるところ。そう考えてみると、一見バラバラのように見えるカノンとリコのお話が、ひとつに繋がってくるようにも思えてきます。

だとすれば、この物語が帰結するところはどこなのか。「動物と人間は分かり合える」と無難に落とすのか、それとも徹底的に異種族間のディスコミュニケーションを掘り下げていくのか。

単に動物の気持ちが分かるっていう話ならこんなに気にならないんだよ。それは一般的な通念としても理解が得られてるモノだから。そうではなく、誰もが信じて疑わない「人間と動物は恋愛できない」という公理に対して「なぜ?」と問いかけるのがすごい。その時点で、このアニメは常識の枠から一歩外に出てるということになる。もちろん設定が現実離れしてるのは分かってるけど、そういう話ではなく、内面的な価値基準が現実世界からずれているという意味での異質な感覚。もっと言ってしまえば、ある種の狂気すら感じてしまうのですよ・・・。

そんなわけで、今後どうなっていくのか。過度な深読みは避けつつも、隠されたテーマを見逃さないように注目していきたいです。

*1:と、今のところはなっている