宙のまにまに 第03話「プラネタリウム」

今回は2パートっぽい。

Aパート。度重なる美星の攻撃(?)に音を上げた朔は、図書館へエスケープ。そこで生徒会長で文芸部の琴塚文江と出会って・・・というお話。てっきり文江さんのお当番回なのかな?と思いきや、朔の美星に対する思いを間接的に描き出すエピソードでした。

転校の多い朔にとって、日常とは不安の象徴。そんな不安定な日常において、唯一安心できる空間が本の中なのかもしれませんね。本であれば、転校しても別れることはない。そしてどこの町に行ったとしても、図書館はいつも同じ空気で自分を迎えてくれる。

今までは、そうやって下を向いて本の中の世界に自分自身の居場所を求めていた。けど、もっと顔を上に向けてみると、朔のことを変わらず見つめ続けていてくれる、もうひとつの存在があった。それが空に輝く星であり、同じくらいの輝きを持った幼なじみの女の子だったのですよ。

こうやって書くと本が悪者みたいになっちゃうけど、そうではない。そうしないために、文芸部の琴塚文江さんをちゃんと絡ませてくる構成もお見事ですよね。

Bパート。プラネタリウムは小さな宇宙。美星のお父さんは、きっともう亡くなってるんだろうなあ・・・。それってシリアスになるんだろうから、今から考えるとちと気が重い。何か俺は美星さんのことがすごく気に入ってしまったので、この子が悲しんだりするシーンは見たくないんだよなあ。

お父さんの話をする朔を見つめる美星の笑顔は、作り笑顔じゃなくて朔が父親のことを覚えていたのが本当に嬉しかったんだと思うので、今はもう乗り越えてるのかもしれないけど、小夜さんが「美星のことお願いね」みたいなことを言ってたことを考えると、やっぱり精神的に不安定な部分はあるのかも。あああ気が重い。