ARIA The ANIMATION 第12話「その やわらかな願いは…」

奇跡で出来た星、アクア。その奇跡のはじまりのお話。全ての美しいできごとはここから始まったんだ、という水路に水が来たシーンはさすがにドラマチック。水路で大人と子供が全員で水と戯れるシーンは、さすがARIAという美しさです。あとはOPの雪のシーンがかなりよかった。「CGなんて・・・」というセル至上主義の大人に見せ付けてやりたいくらいの美しいCGですよ。

しかしそれでも敢えて言おう、今回はイマイチだったと!

前回のようなストーリーがメインでない回ならともかく、今回は「橋の向こうは過去の国」というストーリーで見せる回なんだから、もう少しお話で盛り上げても良かったのでは。今まで水がこなかった水路にとうとう水が!というのは分かるんだけど、そこに至るまでのプロセスがばっさり切られてしまっているから*1特に感情移入もできなかったり。ゆるい空気のせいでマイナスの感情が消えてしまっているから、その分水が来た瞬間のカタルシスも消えてしまっているのかなあ、とか。

毎回クライマックスに流される「シンフォニー」*2も「To Heart Rかよ!」みたいな空々しさを感じてしまって。

同じように過去を扱ったエピソードでも、04話はおもしろいと思ったんだよなあ・・・。自分なりに理由を考えてみたんだけど、04話の場合は「水の下に沈む開拓基地」という設定そのものが裏にある数々のドラマを連想させていたんだけど、今回はただ水が来たというだけで、なぜ今まで来なかったの?とか、そもそも水路の開発は誰が?とか、そういう裏のドラマが見えてこなかったから乗れなかったのかなあ、と思ったりしました。

*1:当然意図的に切られたものだろうけど。徹底して具体的な年数を排除した歴史観もそのひとつなんだと思います

*2:で合ってる?