AKB0048 総感

もう2期が始まってしまったので、ギリギリ間に合ったかな。思い入れが強すぎる作品はなかなか最後まで見れないんだけど、ちゃんと見れてよかった。

さて。本作品は実在するアイドルグループ・AKB48をモチーフにした作品で、キャラクター名や世界観のところどころにAKB的モチーフが使われてる。アニメ的には実在するアイドルをモチーフにするのはそう珍しいことでもないし、AKB的にも自分自身をセルフパロディ的に扱うのもよくあること*1。本作品は、そんなAKBのメディアミックス戦略(?)の一部であったのだろうけど、その話を、よりにもよって河森さんに持っていくというのがまたスゴイ・・・。で、こんなアニメを作っちゃう河森さんもすごいなあ。

話の内容としては、アイドルと美少女とメカという、ある意味では河森さんらしい作品になってるんだけど、そこに現実のアイドルを組み込んだことによる説得力が予想以上にすごい。もちろんAKBを何にも知らなくても楽しい作品ではあるんだけど、数話見てすごく好きになって、だからAKB48を知ればもっと好きになるだろう!と思ってAKB情報を仕入れ始めたのも懐かしい。

AKBの知識を多少なりとも仕入れたことで作品がより楽しめるようになったか?と言われると正直微妙で、それは本作品がパロディだけに面白さを委ねた作品じゃないことの証明に他ならないのだけど。むしろネタよりも歌を事前に知っていたことが大きくて、初見では気づかなかった、話の筋と歌のシンクロがものすごく緻密に計算されてることに気づく。話だけでなく、ここまで歌にシンクロしてコンテのタイミングまで作れるものか・・・と驚きつつ感動が止まらないのでした。6話の「アンチ」みたいにギャグ的に使われても楽しいし、9話や最終話のようにシリアスなシーンで使っても最高に盛り上がる。センターポジションが失われた0048が「渚のCHERRY」を使う意味とか、ダブルセンターになった意味とか、バックグラウンドの裏づけがあると受け取る物語の厚みが断然変わってくるエピソードもあったりして。

ただ。そういう部分を抜きにしても、夢に向かって走り続ける凪沙たち77期生はみんな可愛くて、応援したくなって、もちろん76期の鰐淵恵ちゃんも、75期の彼方&美森も、たかみな優子さんたち襲名メンバーも、みんな大好きで。キャラクターがこれだけ多く出てきているのに、1クールでしっかり存在感を発揮しているのは素晴らしい。アイドルになりたい!という夢だけで故郷を飛び出した1話と、実際にアイドルになって故郷に戻ったラストエピソードが綺麗に繋がった構成もよかった。やっぱり俺はアイドルアニメが大好きだ。歌って踊って、夢に向かって進んでいく女の子が大好きだ。

彼女たちが向かう先に何があるのか。2期も楽しみです。

*1:さばドル」とか