放浪息子 総感

実はイマイチ乗り切れなかったりします。

女の子になりたい男の子と、男の子になりたい女の子・・・と聞くと、流行の「男の娘」的なモノを想像してしまいますが、実際はあまりその辺をフィーチャーする感じではなかった印象。最後の方で申し訳程度に女装への偏見のようなエピソードがありましたが、何となく思春期特有の不安定さ、みたいな落としどころでお茶を濁して終わってたし。

いや、お茶を濁したというよりも、それこそが本作品のテーマだったのかな。これが「流行の『男の娘』への問題提起」みたいな論調で扱われていたら俺は怒っただろうけど、特にそういう感じでもなさそうなので。普通に中学生の青春群像劇がメインで、女装とかは単なるキャラ付け・・・「花とゆめ」辺りに出てきそうな、そういうキャラの一形態でしかなかったかなと。

ストーリー的にはそれほど盛り上がる展開もなく、特に自分の琴線に触れる部分もなかったかな。俺は好きなキャラクターをきっかけにして作品世界に入り込むタイプなので、誰も好きになれない本作品は物語を外側から眺めているような疎外感がありました。

声優アニメとしては確かに素晴らしかったかもしれない。南里侑香はやっぱ声優メインで活動して欲しいと思わざるを得ない!派手なキャスト陣の中で見落とされそうだけど、水樹奈々がすごくうまくなってるのを実感させられる作品でもありました。千葉紗子は・・・ごめんなさい、正直辛かったです。