神のみぞ知るセカイ 第07話「Shining Star」

かのん編・終了。

うーん、この作品にしては女の子を落とすまでのロジックが甘かった気はするなあ・・・。

アイドルとして人気絶頂のかのん。でも実は、普段の地味な自分に対するコンプレックスと、人気の裏返しとして存在が消えることに対する異常な恐怖が存在していた。そして、前に所属していた「シトロン」の失敗もずっと尾を引いていて・・・。

と、そんなかのんちゃん。彼女の不安は全て自分に対する自信のなさによるもので、かのんは本当は自分の欲しい物をすべて手に入れていたはずなんだよね。だから桂馬がすべきことは、まずはかのんの信頼を得ること、そして彼女自身が気付いていない、色々な人の思いを一本の線にして見せること・・・なんだよね?でも結局、どちらも何となく成り行きでうまくいった、みたいになってしまったのは残念かな。

もちろん普通のアニメでそんなところにケチを付ける気はないんだけど、この作品に限って言えば、恋愛をロジックで詰めるところが楽しいんだと思っていたので。普通の恋愛モノでは、色々なイベントを重ねた上での恋愛の成就があるわけじゃないですか。その因果律を逆転させて、恋愛の成就というエンディングの形さえ見えてしまえば、後はそれに似合うイベントを強制的に発生させればいいんだ!という逆転の発想が面白いんですよ。そして、それを実現してしまうエルシィのチート能力。

今回は、そのどちらもちょっと弱かったかな・・・。「落とそう」という明確な意思や方向性が感じられなかったのは残念なところ。

そりゃあ、かのんみたいなタイプを落とすのに、3次元アイドルに興味がない2次元オタの桂馬が向いているってのは分かるけど。それはリアルな相性であって、別に俺は桂馬とかのんのリアルな恋愛モノを期待している訳ではないんですよ。まあ、ミイラ取りがミイラに・・・みたいな桂馬のウブさも魅力ではあるのですが・・・。

っと、色々不満はありつつも、基本的にアイドルモノは大好きなので、今回も楽しかったですよ。

かのん自身はトラウマになってしまったシトロンの思い出だけど、ちゃんとファンは好きでい続けてくれて、昔の仲間もちゃんとかのんのことを見守ってくれている。今のかのんがいるのはシトロンのおかげでもあるんだよね。だから、かのんは一人なんかじゃなかったんだよ。ロジック云々の話とは別に、この辺の過去と未来の繋がりをもっと盛り上げてくれたら、もしかして俺は泣いていたかもしれない話だったなあ・・・。

  • シトロンのライムちゃん!日高里菜だったとは。EDでキャスト見てびっくりして、巻き戻して見返しても分からん・・・。まだまだ成長してんのか、とんでもないな。それでいてラストオーダーはちゃんとできるんだもんなー。
  • で、結局、「なるりん制圧」ってなんなの?「鳴沢臨海」ホールだからか!?なにこれ、何か元ネタあるの??
  • 東山奈央、俺自身が全然認識できてないせいなんだけど、新人らしい未分化な感じがすごくいいな。「この台詞は○○の声っぽい」というポイントが随所にあって、それでいて誰でもない感じ。今後が楽しみです。