DARKER THAN BLACK -流星の双子- 総感

まさかの続編!ということで、どうなることやら・・・と思って見ていたのだけど、前作と比べてすごく見やすくなってた印象。

前作の感想はこちらのエントリーに書いてありますが、ゲストキャラクターはすごく魅力的なのに、敢えてやってるとしか思えないほど後味の悪いお話だったんだよね。

それに対して今シリーズは、これまた意図的にライトな雰囲気にしようというの伝わってきて、蘇芳という女の子を主人公にしたのもそういう意図を感じました。契約者としての目覚め、反発しつつもヘイに惹かれていく思い、そして自分自身の存在・・・と丁寧に紫苑を掘り下げていく、キャラクター主体のエピソードで構成されたお話。こりゃー紫苑がかわいく見えるのも当たり前だわさ。茅沼キコとか、今度はモモンガのマオとか、前作キャラが結構出てきたのも嬉しかったな。特に9話で見せたキコの母性のようなモノは、前作のキコからは考えられなかった・・・!

蘇芳に感情移入しながらも、全体を見終えてみると、蘇芳の視点を通した紫苑の物語だったことに気づく。ただその割には、前作のような突き放した視点ではなく、紫苑自身の視点を通して物語が描かれていたように思えます。紫苑と蘇芳がどこまでシンクロしていたのかは謎ですが・・・やはり蘇芳は紫苑にとっての「もう一人の自分」もしくは「なりたかった自分」の写像だったのかもしれません。

まあ、伏線の張りすぎや抽象的な用語でお話が発散してるのは予想通りというか。そういうところは変わっていないのね。でも、「DARKER THAN BLACK」という世界観の、ひとつの派生エピソードとして考えるならば、これはこれで十分楽しめました。

ただ残念なのは、結局最後まで蘇芳の物語とヘイの物語・・・つまり、蘇芳とインが交わることは無かったんだよね。それはまた別のお話、ということなのかな。