隠の王 第26話「心 紡いで」

予想通りと言ってしまえば身も蓋もないんだけど、やっぱりラストは壬晴と宵風のイチャイチャシーンが中心でしたね。この物語が壬晴と宵風を描くものであるなら、それは確かに必然ではあるのか。森羅万象すらザコキャラみたいに消えてしまったからなあ・・・。

「僕の、望みは」
「このままで・・・森羅万象はいらない。あるがままの僕でいさせて」
「・・・宵風・・・」
「壬晴や、みんなの気持ちを消したくないから、森羅万象はもういらない」
「だったら、君が気羅を得た事実を消すことだってできるよ。君を助けられる」
「それはだめだ。その過去があって今の僕がいる。そして、雪見や雷光や壬晴、色んな人に出会えた」
「・・・だから、その想いを胸に、僅かかもしれないけど・・・残された時間を生きたいんだ」

「消滅」ではなく「死」を望む宵風。それは現実から逃れるための死ではなく、罰を受けるための死でもなく、過去の自分、そして今の自分を受け入れるための死。宵風の存在を残すことが、彼に対する色々な人の思いに報いることなのだから。この辺は18話でも軽く触れられてました。

「わたしという存在の本質は、歴代の『風魔小太郎』が書き記してきた森羅万象に関する文字と情報の中にある。あれこそが『風魔小太郎』であり、わたしそのものなのです」

人の存在とは、肉体的な生だけではない。宵風が自分の存在を受け入れ、死を受け入れたことによって、肉体的な死が訪れた後でも人々の記憶となって生き続けることができる。だからと言って宵風が死んでも悲しくない訳はないのだけど、その悲しみも宵風が存在していた証の1つなんだよね。

  • 黒岡野しじまさんの正体がシラタマだったとはね。通りで声が真堂圭なわけだ。って、Wikipediaで事前にネタバレしちゃったんだけどね・・・。
  • 宵風、編み物って。いきなり女の子みたいになっちゃって・・・。