マクロスF 総感
結局のところ、良くも悪くも「マクロス」の呪縛から逃れられなかったな、という印象。
アニメファンの、アニメファンによる、アニメファンのための作品として、作り手の異様な熱気が伝わってきたエポックメイキングな初代、ロボットアニメにおいては異端中の異端・戦わない主人公がメインのマクロス7、菅野よう子という天才の作り出す歌とCGが新しいアニメの可能性を見せてくれたマクロスプラス。自分にとってのマクロスとは、ただ歌や三角関係が出てくるロボットアニメというだけじゃない。アニメーションという表現に常に挑戦し続け、新しい可能性を見せてくれる作品でした。
パロディーが多々出てくる序盤から嫌な予感はしていたのですが・・・本作品は「マクロスらしさ」を意識するあまり、結局その枠を超えることができなかったように思えます。最も印象に残ったエピソードが12話だったというのは今となっては皮肉な話。
もちろん「その枠」の範囲では、キャラクターの魅力や歌の魅力、バトルシーンの見ごたえなど、水準を大きく上回る名作と言っていいとは思いますが・・・。いや、単に俺が、想定する視聴者像から外れていたということなのか。
そうそう、クランがマイクローン化するとロリキャラになる、という発想はすごかったな。ベタなようで新しい。ありそうでなかった現代らしくて面白い設定だと思いましたです。それだけに、クランには幸せになって欲しかった・・・。