テレパシー少女 蘭 第10話「蘭と翠と夏休み」

うわ、なんか泣きそうになった。翠が抱えてきた心の闇と、蘭の存在が翠にとってどれほどの救いになったかを考えていくと胸が熱くなります。

「翠と会えてよかった」

その言葉がどれほどの重みを持っているか、蘭はまだ知らないんだろうな。「3秒でいつも寝てる翠が」と蘭は言うけれど、翠が安心して眠れるのは蘭が一緒にいるからだよ。留守電の声がふざけているのは、蘭にしか*1番号を教えてないからだよ。蘭がいるから、翠は翠でいることができる。

眠れない早朝のシーンから始まり、広い家に一人ぼっちでいるシーン、家族連れやカップルでにぎわうファーストフードで一人きりの昼食シーン。ことさらに翠の孤独感を煽る演出に心が痛みますが、不思議と翠の顔には悲壮感がない。今の翠は一人じゃないから。一緒に笑ったり怒ったりする友達ができたから。広くて暗い家が翠の心の闇を暗示しているのだとすれば、その中で唯一光が差している留守番電話は翠にとっての蘭を象徴しているのでしょう。

確かにテレパシーを使えば簡単に思いを通じ合わせることができる。でも、その思いを「かたち」にして欲しい時だってあるよね。普通の女の子が、普通に友達へしているように、電話をしたり手を繋いだり。それは、まだ超能力に馴染みの薄い蘭が無意識に取った行動だと思うんだけど、翠にとっては超能力というフィルターを通さずに自分と接してくれたように思えたのかな。

超能力を使わなくても気持ちを伝えることはできる。そして何より、超能力以上の大きな力で二人は繋がってる。「はぐれたらもう会えないくらい」な花火大会で二人が出会えた奇跡、それは決して偶然なんかじゃないと思いたいです。

それまでずっとすれ違い続けてきた蘭と翠でしたが、ようやく会えてよかった。手を繋いだ二人の放つ魂の輝きは、夏の夜空に輝く花火よりもずっと美しく俺の心を照らすのでした。

  • 蘭の風呂シーンとか風呂上りシーンとか、妙にサービスカットが満点ですね。未成熟な蘭の肢体がたまらない・・・!
  • 前回までのレトロな演出とは変わって、今回はずいぶん現代的な演出。おもしろい。
  • 留守電で歌ってしまう蘭がラブリー。留衣は引き気味(笑)
  • 留衣が取り残されててざまぁwww

*1:留衣?誰だそれは