スカイガールズ 総感

まず目を引いたのは、キャラデザのかわいさと企画の荒唐無稽さ。「なるほどコナミの企画モノアニメか」なんて見始めていたのですが、軽薄な設定とは裏腹に、地に足のついたキャラクター描写の丁寧さに驚かされました。
確かに設定やお話はご都合主義だし、ラストはあっけなく終わってしまったし、純粋なSFモノとして見れば不満が残るかもしれません。でも、お話をご都合主義で済ませても、キャラクターの気持ちは決してご都合主義で済まさない。キャラクター一人一人にちゃんとエピソードの積み重ねを用意してあって、ありがちなお話なのに心理描写で手を抜かない誠実さ。だからこそ、日常の何気ない台詞の一つ一つや、交わされる短い言葉がその何倍もの重みを持って伝わってくるのです。
小さいエピソードをコツコツ重ねていって、最後は大きな話を持ってくるかと思いきや、最後まで小さなエピソードの積み重ねで幕を閉じる。それもまた日常を大切にするこのアニメらしいですね。荒唐無稽な世界において、「生きてる女の子」に出会えたことは嬉しかったです。