ひぐらしのなく頃に解 総感

前作がひたすら恐怖を煽るような作りで、今シリーズは一体どのような恐怖を与えてくれるのか?・・・なんて思って見てましたが、「仲間を信じる」「強く思えば運命も変えられる」といった前向きなテーマや「ひぐらし」世界観の内部に迫る展開など、予想を裏切る熱いシリーズに。
前作の悲劇を一つのバッドエンディングとして捉え、こんな悲劇を避けるには何をすればいいか?自分たちに足りないものは何か?を掘り下げることで最終的に上記のテーマへ到達する構成。それはインパクト勝負の恐怖アニメが、一つの物語へと昇華する過程のようでした。
祭囃し編は結末の見えている部分もあってかエピローグ的な印象でしたが、そこに至る皆殺し編の熱さは毎回目頭が熱くなりました。まさかひぐらしで泣くとはね・・・。
おそらく原作を大幅にはしょってることが原因なのでしょうが、所々強引な展開があったり最後があっけない終わり方だったりしたのは少し残念。でも、今まで敵対していた大石さんや、バラバラに出てきた赤坂や入江先生が全員協力して悲劇に立ち向かう姿は感動的で、ひぐらしの集大成とも言える壮大なシリーズだったと思います。