しゅごキャラ！ 第11話「雪山の休日！」
キャラなりやキャラチェンジは可能性の一つであり、それゆえに現在の自分自身と同一ではありえない。「なりたい自分」という結果が、それを求めるための「努力」という原因に先行するという意味で、ガーディアン達は因果律を超越した存在であると言えます。その結果は確かに自分の可能性ではあるけど、何もしないでなれるわけじゃない。そして、その可能性を自ら否定してしまえば、完全にその道は閉ざされてしまうわけで・・・。しかしその一方、「頑張ればなれる」という意味では自分自身であるとも言えます。アミュレットハートはあむちゃん本人ではないけど、それは「今の」あむちゃんと違うというだけ。キャラなりしたアミュレットハートが、あむちゃん自身になる日がいつかきっと来るはず。
ドタバタギャグをベースにしつつ、キャラなりやキャラチェンジと言ったしゅごキャラの根本的な構造にプラスマイナスの両面から迫り、再度あむちゃんの内面を掘り下げるエピソード。全員とキャラなりできた時点で再確認するエピソードを持ってくるとは、すごく丁寧な構成ですね。ある程度軌道に乗ったら、毎回×たまと戦うシーンを入れさせられたりしそうなものだけど、戦闘シーンが全くなかったのも潔い。「結果=キャラなり」を安易に求めるのではなく、自分自身の努力でそれに近づこうとする今回のテーマをぶらさないためにも、安易なキャラなりはしちゃいけないのですよね。
・・・っと感想を終わりたいところなんだけど、今回はすごかったね！メチャメチャ面白かった！ややが空海に掴まれたまま腕を振り回す冒頭のシーンからただ事ではない雰囲気を感じていたのですが、まさかこんなすごい回とは・・・！キャラチェンジの面白さがテンションの高い作画と演出で大変なことになってしまうのが楽しすぎる。しかも、それが1シーンだけじゃなくてずっと続くのですよ。こんな幸せな土曜があっただろうか・・・。各シーンごとに突っ込みたいんだけど、挙げて行くと本当にきりがない！
