あさっての方向。 第07話「二人のつかのま」

「三人」ではなく「二人」という意味深な人数。これは一体どの二人・・・?と思ってたら、椒子さんとからだちゃんでした。なんとなく脳内補完で二人は仲良しってことにしてましたが、考えてみれば椒子さんが一緒に暮らしてるのって単なる成り行きだったりするんだよね・・・。それぞれの心の中身を一人ずつ掘り下げた上で、次のステップとして二人の関係へと進む。ほんと構成がうまいわ・・・。

尋兄を純粋に思う気持ちや、自分にはできなかった手作りのケーキ、そして他人の失敗を受け入れられる優しさを見て、からだちゃんを恨んだ気持ちが少しずつ薄れていく椒子さん。からだちゃん、ほんといい子だよね・・・。切りそこなったイチゴを綺麗にデコレーションしたところは、素直にすごいと思いました。「おおー」とか言っちゃった。

何かにつけて過去を思い出す椒子さんは、やはりまだ過去にとらわれたままなのでしょう。ヒラヒラのボレロ、白い帽子に白い日傘。1話の椒子さんからは想像もつかない*1ワードローブですが、これも何かの伏線なのかなあ・・・?得られなかった過去の思い出を少しずつ取り戻して行き、最終的にからだを認めるに至る。それが結実したのが「友達はできた?」と言われてからだを指差すシーン。まさかここの伏線だったとは思わなかった。

エロゲーのようなレトリカルな台詞も、ドラマチックな儀式もない。ただありえない設定の上に淡々とした日常を積み上げるだけで、ここまでドラマを演出できるんだなあ。なんかすごい。

*1:もっとカッコイイ系(?)の服装だと思ってた