ふたりはプリキュア Splash Star 第21話「夜空に輝け! 星の光の仲間たち!」

ついに動き出す満と薫。なんかこの二人に感情移入しすぎてるかも・・・。ちょっと危険な傾向です。

「わたしたちは、いつも二人でやってきた」という満と薫ですが、自分達を守るために戦うプリキュアの姿に、他人の存在を改めて意識させられるのであった・・・とそんな感じの今回。基本的な構成は今までと変わらないんですが、「満と薫が初めて舞の家に来た」というイベントと、「初めてウザイナーで直接攻撃をした」というエピソードを重ね合わせることで今回の話の特別感を演出するのはうまい。

満と薫が「プリキュアは・・・私たちのために戦っていると言うの?」というシーン、実は演出の過剰さでは貧乏姉妹物語の1話と同じだったりします。しかし、大げさな演出もここまで重ねたものがあるからそのまま受け入れることができるんですね。感動に近道はないということか・・・。

あと、キャラクターを星に例えるシーン。「満は・・・」という咲の言葉に「ウラヌスとネプチューンだろ!!」とか思っていたのですが、そこで出てきた「神秘的だから月」というキーワードが、月を背にする満と薫のラストの伏線になってるとは驚いた。神秘と背徳の象徴としての月。満と薫という類似したモチーフを使いながら月というシンボルを否定するこのアニメは、セーラームーン的90年代の価値観に対するアンチテーゼなのでしょうか・・・。って所詮は言葉遊びに過ぎませんが。

次回、ついに正体がばれてしまうようで。「プリキュアを倒したくない」という気持ちは、自分達だけの世界からプリキュアという他人を意識したっていうことだよね。そこからもう少し進んで、「プリキュアに自分達の正体を知られたくない」という気持ちまで描いてくれると嬉しいかも。要するに、自分達がプリキュアを思う気持ちだけでなく、逆にプリキュアが自分達のことをどう思っているのか?とか、彼女達がくれる信頼を無くすのが怖い・・・とか、そこら辺まで突っ込んでくれると正体バレのエピソードがより盛り上がると思うのですよ。それに比例して、見てるこっちは辛い気持ちになると思いますが・・・。舞の疑惑にその片鱗が見えたりして、ちょっと期待させてくれます。

  • 「舞は鳥みたいにかわいいから」と言われて「なんか、ちょっと照れちゃう・・・」という舞が死ぬほど萌える。
  • スカーフという小道具の使い方も効果的。
  • 満と薫の過去なんかも語られたりするのでしょうか。
  • 「星空の仲間」の臭い台詞にはちょっと引いた。恥ずかしい台詞禁止!でも「何が・・・何が星空の仲間よ!」の演技はめちゃめちゃよかった・・・。ここで一度盛り上げてるからこそ最後が盛り上がるんだよなあ。
  • 今回は戦闘シーンもかっこよかった!隕石のウザイナーの技、なんかアーチャーみたいでめちゃかっこいい。

追記

それにしても、満と薫が出てきてからのプリキュアは一体どうしちゃったの?ってくらい盛り上がってる。話の構成自体は大して変わっていないはずなのに・・・。

追記2

公式のあらすじ紹介、はやくあがらないかなあ。満と薫のターニングポイントとなった、18話のあらすじなんかも実にうまく書いてある。
http://member.toei-anim.co.jp/ctr/app/001/showSummary.php?TVNAME=precure_SS&STORY_NO=18&tplname=precure_SS_t
なにやら感想サイトにも見捨てられてる感のあるプリキュアですが、せめて2クール目(13話〜)だけでもぜひ見て欲しいです。子供向けアニメは子供だけが見て面白いものではないんです。本当に面白いアニメであれば、大人の鑑賞にも十分堪えうる良作に成りうると思います。