かりん 第16話「エルダの恋バナは 恥ずかしい」

このアニメにしてはかなりヘビーなエルダの過去。当時と時代は違えど、吸血鬼と人間が恋することの困難さを改めて突きつけられます。

序盤の、吸血鬼の処刑シーンがかなりの衝撃。まさかこのアニメでそんな残酷なシーンを見せ付けられるとは思わなかった!生きながら体を焼かれる残酷さは、今までのラブコメ展開からは信じられない衝撃でした。今まで吸血鬼は人間のマイナスの感情を吸って生きているんだと思ってたけど、当然プラスの感情を好む吸血鬼もいるんだね・・・。エルダは「プラスの部分を吸うのがよくなかった」というようなことを言ってたけど、人間にとってはプラスにしろマイナスにしろ、血を吸う行為そのものが脅威だったんだろうなあ。

そして、エルダのコイバナ・・・というにはあまりに悲惨な過去の思い出。好きになった男との仲を親に引き裂かれる、っていうのはよくある悲劇ではあるんですが、エルダの「恋心」という血の嗜好がまた残酷すぎる。

最初、シュガシュガルーンみたいに、自分と恋してもアルフレッドは幸せになれないと思って、恋心を忘れさせるためにエルダが血を吸って・・・みたいな話を想像していたのですが、まさかここまでとは!「大丈夫、そんなことで君への思いは変わらない」と言っていたのは自分なのにねえ・・・。人間の心というのはなぜこうも変わりやすいのか。エルダの胸の傷が痛々しすぎます。

と、そんな感じで、つなぎの回と思っていたら意外といいお話を見せていただきました。所々でアイキャッチ的に回想シーンから戻るところもうまいよなあ。休憩をはさむと同時に、エルダの胸の傷とかの伏線を張ったり。最初エルダのおっぱいばかりみてて傷に気付かなかった俺はダメ人間だ。

白鳥由里の「回想続く!」がやたらと萌えました。

追記

それにしても、まさかこんな重い話を持ってくるとは。吸血鬼モノは重くしようと思えばいくらでも重くできると思うんだけど、このアニメはその重いところをうまく外してお気楽ラブコメを作って来てたんだよね。

雨水君とかりんの小さな恋に対して、エルダの恋はあまりにも重い。重すぎてラブコメフレームワークでは扱いきれないかもしれない。そんなエルダに対して、どうやってかりんたちは対抗していくのでしょうか?・・・うーん、どうなるのかなあ。