鍵姫物語 永久アリス輪舞曲 第10話「The Quadrille」

うーん。総集編か?というほどの展開の早さに唖然。

このアニメを超展開といって切り捨てるのは簡単だけど、その奥のテーマには心惹かれるものがあります。なんかもう、無理すんなって感じなのですが・・・。

過去のないありすは、有人が生み出した存在らしい。妄想の恋人が現実になるってマジですか?俺も行きたいメルヴェイユスペース。

・・・と、それはともかく、ありす。

「過去にトラウマを持ち、かなえたい願いを持つ女の子」がアリス能力者になるという前提で考えると、過去を持たないありすは矛盾した存在。それが有人の妄想で具現化していると考えれば、実際にトラウマ(=物語)を持つのは有人なわけで。つまり、ありすは有人のアリス能力者としての力である、という仮説が成り立ちます。

先に人間の形だけを与えられた、矛盾した存在。その存在を真実にするには、真実の物語が必要になると。彼女が有人の妄想で成り立っているすれば、彼女の心は有人の作る物語そのもの。有人が存在を認め、真実の過去から作った真実の心を手に入れたとき、彼女は真実の存在を手に入れることができる。逆に有人がきらはへの想いを成就させてしまえばトラウマは解消され、代償である彼女の存在も消えてしまう。有人が作り出したはずのありすが独立した意思を持つ、というのも面白い構造です。

そう考えていくと、このアニメの持つテーマはかなり深い。パクリだとしても、この話にそれをパクって組み込んでしまう心意気にほれますね。キリカ先輩とか、サブタイ構造の暗示するところとか、もう少し言いたいので後で書きます。

追記

ってか、会社遅刻だwwww「永久アリス輪舞曲の考察してたら熱くなりました!」って言うか?

追記2

あとこれだけ。

Fateネタバレ注意!!

実は前から意識してたんだけど、この話は驚くほどFateのテーマと一致してる。願い事を叶えるアリスの物語、きらはの心の闇(これは前の感想で相当Fate意識して書いたんですが)、そして今回の、ありすの存在。

ありすの存在については、セイバーとかなり似ているんだけど、「存在するためには」というテーマで考えれば、聖杯の力で現世にとどまった凛グッドエンドよりもこっちのほうがずっと深い。まさかこんなアニメで「英霊とは?」の図が思い浮かぶとは思わなかったよ。