銀盤カレイドスコープ 第12話「シンデレラ」

タズサとピートのラストダンス。最終回にふさわしい大盛り上がり、ちょっと切なくも爽やかな終わり方。もう最高の最終回でした。

刻々と近づく最期の時。「最後は笑っていよう」というピートの言葉通り、石膏仮面の汚名をすっかり返上する二人の演技。メダルもキャリアも関係なく、ただピートと一緒に最高の演技をしたい、というタズサの気持ちがものすごく伝わってきました。

結局告白できなかったタズサですが、ピートも分かってるんだよね。気持ちを伝えてしまうと、この世に未練が残ってしまうからか、残されたタズサが自分に未練を残してしまうと思ったからか。その辺は分かりませんが・・・。それか、気持ちを伝えてしまうことで「これで終わり」ということがはっきりしてしまうから、なのかもしれません。

ピート復活で・・・みたいな終わりではなく、空を飛ぶ飛行機に今はいないピートを思うエンディングも俺好みで、ほんと最高でした。時間帯もあって今ひとつ地味な印象のこのアニメでしたが、実際見てみるとタズサのキャラクターがすごく魅力的で、ギャグも面白く、タズサとピートが心を通じ合わせる過程が丁寧に描かれていてとてもいいアニメだったと思います。作画さえよければ、文句なしにお勧めのアニメなのですが・・・。

追記

予想される指摘にフォローしてみる。

敵役のドミニクさん*1とか、リアとかが全然描かれてなかったのは確かに問題かもしれないけど、いろんなものを全部こなそうとして中途半端で終わるくらいなら、スッパリ切り捨ててピートとタズサの交流だけを追っていった構成でよかったと思います。

タズサも言っているとおり、メダルとかはもはや重要な問題ではなく、カナダ人幽霊と100億ドルの高飛車女が少しずつ信頼関係を築いていく過程、そしてそれが実を結ぶ最終回。まさに一点集中ですね。ここでいかに感情移入できるかが、このアニメを楽しめるかどうかなのでしょう。

あとはスケートかな?ナツコさんのスケートプログラム構成に皆さんが何を期待しているのか分かりませんが、スケートシーンがまともに描けないのなら初めから描かない、という思い切りのよさはすごいと思う。イデオンの最終回みたいなスケートシーンでも、物語としてはちゃんと盛り上がっているんだし、俺はこういうバカバカしいノリは大好き。

*1:エウレカみてえ