SHUFFLE! 第23話「明かされた真実」

サブタイの名のごとく、明かされた亜沙先輩の出生の秘密。

「ごめんね・・・。ボクが魔族じゃなかったら、あーちゃんはこんなつらい思いをしなくてよかったのに・・・。こんなお母さんでごめんね、ごめんね・・・。」

母親を傷つけていたことを知った亜沙先輩。その原因が魔族という存在自身にあると思った亜沙先輩は、母親が魔族であることと自分が魔族の血を引いていることを否定することで、母親を傷つけない誓いとしたわけですね。

確かに視聴者の立場からすると「いや、そのりくつはおかしい。」っていう話になるんだけど、多分この誓いは母親の亜麻さんに向けたものではなく、自分に向けたものだと思うのですよね。確かに亜麻さんは自分が魔族であることにコンプレックスを持っているのかもしれないんだけど、それよりも亜沙先輩自身の自制のためなんじゃないかな。

「ボクはもう2度とお母さんを悲しませない」と誓った亜沙さん。だけど子供のことを心配しない母親がいるわけないのと同じで、病気がつらくない人間がいるわけもない。いくら亜沙先輩といっても、この先病気がつらくなったら母親を恨む気持ちが出てこないとは言い切れないわけで。そこで「自分は人間の母親から生まれた人間の子供だ」と思い込むことで、「何でお母さんが魔族なの」っていう気持ちが生まれるのを抑えているのではないでしょうか。傷つける言葉を口に出さなければいい、ということではなく、そういうことを心に思うこと自体が罪だと亜沙先輩は思っているのでしょう。まじめな亜沙先輩らしいというか。

とはいえ、魔法を使わないと衰弱する一方であることも事実なので、亜沙先輩がどうやって母親が魔族であること、自分がその血を引いていることを受け入れるのかが最終回の大きなテーマになっていくのだと思います。それはそのまま自分の病気を受け入れることでもあるわけで、そこで稟がちゃんと亜沙先輩を支えてあげられるかどうかですよね。段々顔色が悪くなっていく亜沙先輩は見ててすごい痛々しいので、再び元気な亜沙先輩を見れることを楽しみにしてます。

それにしても空気読めないオブジイヤーな稟はどうにかならんもんかね。亜沙先輩の魔法に対する感情や、亜麻さんの亜沙先輩への愛情を確認するためには愚か者の道化役が必要なのかもしれないけど、あれじゃあとても主人公に感情移入はできないよなあ・・・?君望並みのヘタレ主人公。彼なりに必死なのはわかるんですけどねー。