魔法少女リリカルなのは 第10話「それぞれの胸の誓いなの」

うーん。一度も好意的な評価をしたことないなのはですが、今回は普通に面白かった。日常に基盤を置いた話作り、そして敵の裏切り。もっと早くこういう話を見たかった・・・。話数が少なすぎたことがこのアニメの悲劇だったのかもしれませんね。アルフなんてかなりいいキャラしてると思ってたけど、この子をキーパーソンにしたのは正解かもしれないね。ただ、「フェイトが心配」だけじゃなくて、もう少し日常のふれあいとかそういうのが欲しかったです・・・。ひたすらポエミーな状況説明を繰り返すだけのテキスト。展開はトンデモ展開。それじゃあ見てる側は頭で理解しても感情移入できませんって。今回みたいに日常に基盤を置いてると、ポエミーなテキストが素直に頭に入ってくる。この辺はエロゲーである程度訓練してないと受け入れられないかもしれませんが・・・。

あ、エロゲーか!!このアニメって、エロゲーが根底にあるからテキストがポエミーなのか!漫画のネームと、アニメの脚本と、ギャルゲーのテキストは似てるようで全然ちがうってことだね。同じ話し言葉でも、耳で聞く話し言葉と目で読む話し言葉は全く違うものなんだっていうことを改めて実感しました。

とはいえ、今回はなかなか楽しめましたよ。これはアニメじゃなくて動くエロゲーなんだっていう、なのはの見方がようやく分かってきた気がする。日常のエピソードから少しずつ最終バトルに展開していく流れも悪くない。いつも唐突すぎるんですよ・・・。展開も感情も。今回くらい丁寧に作ってくれればシリアスしても文句ないですよ。

それにしても、なんだかんだで今回はポエミーなテキストに持ってかれた感はありますね。

「ただ捨てればいいって訳じゃないよね。・・・逃げればいいって訳じゃもっとない。」
「きっかけは、きっとジュエルシード。だから賭けよう?お互いが持ってる、全てのジュエルシードを!」
「・・・それからだよ。ぜんぶ、それから」

いよいよジュエルシードを賭けた最終決戦だな!わくわく。

・・・ってちょっと待て。なのは、何言ってるのか全然わかんねーぞ!!なんでジュエルシード賭けるのよ?あと「それから」ってなによ?ジュエルシード手に入れたらフェイトはトンボ帰りに決まってるじゃん!!アンタ、負ける気ないね?

なんとなーくジュエルシードを賭けた戦いが正統なものであるかのように思わされてしまいましたが、実はレトリカルな言い回しで煙に巻かれただけだったり・・・。しかし一瞬でも流されてしまった俺の負けのようです。不本意ながらも来週の展開に期待。