舞-HiME 第11話「光と闇の輪舞」

さてさて。今回も相変わらず面白いなあ・・・、な舞-HiMEです。

全体の印象としては、一番地と敵対するもうひとつの組織が表面に現れてきた、といったところでしょうか。前回の感想で、理事長VS一番地って書いたけど、多分理事長も一番地の人間で、お飾りの理事長をやらされてるのかもしれない。とはいえ、命の第一印象を考えると純粋に善人と決め付けられない気はします。一番地の謎については、なつきのシナリオが進むにつれて少しずつわかっていくのでしょう。命のシナリオは他と独立してそうに見えるけど、多分どこかでリンクしてる。謎が明らかになるのはいつになるのか・・・。

とまあ、この時点になって萌えアニメの下に隠れてた謎が表面化してきたかな、という印象。舞衣も自分の戦う理由について悩み始める。「黄金の天使」アリッサとオーファンの関係は・・・?まさに光と闇か。井上喜久子にも星が見え、彼女がHiMEであることが判明。果たして彼女はどちら側の人間なのか?

やはりこのアニメは質の高い今期の中でも頭ひとつ抜けてると思う。フォーマットは懐かしのロボットアニメで、特に新しい訳じゃないんだけど、各話の質の高さ、綿密に計算された構成、ダイナミックな作画、古きよきカタルシスを感じさせる戦闘シーン、声優さんの演技力、もうすごいの一言に尽きる。

ここ数年、アニメのほとんどが萌えアニメになってしまった原因として、既存の形式のアニメがつまらなくなったことがあると思う。そしてエロゲーやギャルゲーといった、新しいメディアの台頭。「アニメの女の子と恋愛がしたい」というオタクの欲望を叶えるためだけのものであったギャルゲー。それがひとつのジャンルとして確立されるまでになり、アニメに逆輸入される。インターネットの普及に伴い、一個人でも才能のあるものがそれにふさわしい評価を受けることができるようになり、ネットでの口コミが無視できない存在になる。シナリオ重視からシナリオ偏重にまで行き着いた現在のギャルゲー。極度にデフォルメされたキャラクターデザイン。重厚でシリアスなものよりも、ライトな萌えが受け入れられる。

そんな劇的なパラダイムシフトが起こっている中で舞-HiMEは、現在の時勢に受け入れやすい萌え成分を使いつつ、既存のフォーマットでも十分良作は作れるということを思い知らされたアニメだと思いました。リアルな芝居ができるギリギリまでデフォルメされたキャラクター、そしてたくさん女の子を出してオタク受けを狙いつつ、緻密な構成と脚本でキャラを埋もれさない。プロの技を見せてもらいました。

・・・小ネタを列挙しようと思ったけど、長々と書いてしまったのでもういいや。どうしても書きたいことだけ書こう。

  • ヤキモチをやく命、かわいいなあ。子供かよ!奈緒と同い年には見えんのお・・・
  • 新谷良子の演技が気になってしょうがないんだけど。これは恋の始まりか??