藍より青し 〜縁〜 第九話 「白妙〜しろたえ〜 」

対薫さまでは驚異的に甘えテクを駆使する葵ちゃんと、対個人では凶悪的に無敵な薫さま。2人でデート話っていうのは珍しいですね。

教授よ、何のチケットをくれるのかと思いきや、ホテルのチケット*1かよ。「彼女とでも行っておいで」って、アンタ・・・。デリヘルとかは付けてくれないんでつか?

「今夜・・・泊まっていこうか」

か、薫さま・・・。とてもこないだまでモテナイ童貞男だったとは思えないエロオーラ。どうしてしまったんだ?「俺はモテる」という実績が自信になって彼からにじみ出てるのでしょうか。恐ろしい男だ。しかし、大学院に入る年で、恋人とホテルに入るのにあんな一大決心が必要なのだろうか?どう考えても高校生の恋愛だよなあ。この辺、なんか脚本家の妄想がにじみ出てる感じでキモイ。普通に萌えアニメにしてりゃーいいのにさ。

で、葵ちゃんですが。

「ひとりの人を思い続けるのって・・・すごく勇気のいることなんです」

から始まる葵ちゃんの告白。重い、重すぎるよ・・・。上のセリフは最初薫さまを遠まわしに責めてるのかな、とも思わせる重いセリフ。

「そんな気持ちが、毎日ずっと・・・ずっと続くんです」
「私の中のすべてを、薫さまへの気持ちで満たしてしまうんです」

重い、重すぎるよ・・・。薫さまも葵ちゃんが好き、っていう前提があればOKなんだろうけど、ギャルいっぱいアニメでこれは重い。葵ちゃんに再会するまでは、薫さまのほうは全然葵ちゃんのことを考えてなかったわけで。シチュエーションとしては「いきなりある日空から降ってきた女の子」でしかないわけじゃないですか。大体、今まで薫さまが葵ちゃんのために積極的なアクションを起こしたことってあったか?今回のデートとかはそうなんだろうけど、薫が葵ちゃんに好かれる努力をしているとは思えんのですよ。流されるままというか・・・。要するに葵ちゃんの気持ちの重さと薫さまの気持ちの重さのアンバランスさ、これが違和感を感じさせるのですよ。

例えば繭なんかも許婚(自称なのか?)だけど、こっちの場合は薫さまが何らかのアクションを起こして、それに対して繭が「ああ、私はやっぱりこの人が好きなんだな」と認識する。この辺の流れは理解できる。ギャルゲーのお約束に頼りすぎな感はあるけど。それにたいして、葵ちゃんが薫さまを好きだっていう理由がさっぱりわからん。「葵は薫さまのことがこんなに好きなんだなあ、って」と言われてもさっぱり共感できない。何が好きなの?葵ちゃんの口から出てくるエピソードも再会する前の昔話ばかり。そりゃそうだよ、再会してから薫さま、何もしてないもん。少なくとも縁では、今回が初めての語るべきエピソードだ。葵ちゃん、薫さま本人じゃなくて、10年近くかけて作り出した「心の中の薫さま」に恋してるだけじゃないのかなあ、なんて思えてそら恐ろしいのですよ。もし昔の思い出がなく、今の薫さまに初対面として出会ってたら好きになってた?

・・・などなど、どうしても葵ちゃんに共感できないのですよ。あまりこの手のタイプは好きなキャラでないというのもあるけど・・・

ところで、朝帰りの2人に対してどうして誰も突っ込まないのだろうか・・・・・・

*1:そんなのあるんか?