モーレツ宇宙海賊 総感

初回とここまで印象が変わる作品も珍しい。

モーレツ宇宙海賊」なのに全然宇宙海賊しないで部活ばっかりだなー。と思っていた序盤ですが、そんなことが気にならなくなるくらい丁寧な「宇宙に出た女子高生」の描写に惹かれました。部活の演習で宇宙に出る、というだけの地味な話が何でこんなに楽しいんだろう。今思えば、こういう下地をちゃんと用意しておくことで茉莉香のキャラクターやヨット部の存在という基盤を作っていたんですよね。1クールアニメのスピード感に慣れてしまった自分に反省。

その後はセレニティ星の王女様が出てきたり、ヨット部が海賊やったり、宇宙海賊のタイトルに相応しい宇宙的楽しさでしたね。ともすれば重くなりそうなお話を、茉莉香のひらめきと決断力が引っ張る展開がよかった。船長として方向性をビシッと決める茉莉香と、それを全力でサポートする有能なクルー。この信頼関係もいいよね。特にヨット部が海賊やるエピソードで、高校生だけで海賊しちゃった!という荒唐無稽な話の楽しさと、影で支える弁天丸クルーの皆様の大変さが描かれてるのがすごく好きでした。

ラストの海賊が団結して戦うエピソードは、確かにスペオペ的な楽しさはあるのかもしれないけど、ちょっと大味になりすぎて本作品らしい楽しさじゃなかったかなあ・・・とも思ってたりして。かと言って地味なエピソードじゃ締まらないというのも分かるのですが。

決して今風のアニメじゃなかったかもしれませんが、それでも面白いアニメはちゃんと面白い。いい作品でした。

そう言えば、今まで何とも思ってなかった上に、本作品が始まってからも特に何とも思ってなかった小松未可子がどんどん好きになっていったのは我ながら驚いた。声の系統的には特に好きな部類じゃないはずなのに。ふしぎ。

Cosmic EXPOも買わねばなあ。CDもさることながら、CMの「あくびかと思いきや・・・くしゃみだ!」も超かわいい。

Cosmic EXPO

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