LUPIN the Third 〜峰不二子という女〜 総感

今更TVシリーズか、どうなることか・・・と思って見始めてましたが、終わってみればなかなかキレイにまとまってたなー。

1期のルパンをあまり知らないので「原点に戻ったかどうか」という点については判断を差し控えますが、昨今のコミカルでイイ奴なルパン一味が出合う前の物語をハードボイルド成分高めに描き出した本シリーズは、まさしく大人のためのルパンって感じでよかったです。鉛筆で書いたような独特のタッチも面白かった。

これは好みの問題なのでしょうし、スタッフ陣が女性だからという先入観もあるのでしょうが、謎のOPに象徴される「女」を武器にしてるワタシカッコイイ的な妙な自意識が溢れて見えるのはあまり気持ちのいいものではなかったけど。まあ、男性スタッフ特有の母親神聖視に似たような気持ち悪さではある。

不二子の過去を描くとか設定に手を入れちゃっていいのか?ずいぶん冒険するなー!と思っていたので、最終回のオチに驚きました。なるほどそういうことか。今まで不明だった不二子の過去に関するイチ解釈、あるいはパラレルワールドという位置づけにしてもよかったけど、本筋を外れず1期へ繋がる形で終わらせる。それは原作へのリスペクトとも言えるし、お行儀の良い作品だったとも言えるのかな。何にしても、原作モノの制限を逆手に取った仕掛けという点では面白いお話だったと思います。

それほど強い思い入れはなかったのだけど、1クールモノのルパンの番外編として楽しませていただきました。こういう作品ができるというのは、まだまだ原作のキャパシティを感じさせますね。

そういえば、銭形とオスカーとは何だったのか・・・?