神のみぞ知るセカイII 第05話「たどりついたらいつも雨ふり」 第06話「10%の雨予報」 第07話「Singing in the Rain」

ちひろ編。

いきなり美形になった小阪ちひろさんが攻略対象。桂馬くんはモブキャラだと言っていたけど、モブキャラというより攻略不可の脇役キャラというのが近いかな。ファンディスクが出ても攻略対象にならないだろうなーというレベルなので、モブに近いといえばそうだけど。

確かに今までは、いかにもギャルゲーに出てきそうな特徴ある女の子たちが勢揃いだった。しかし今回は、いわゆるフツーの女の子を落とすというミッションになってしまうという。普通に考えればハードルは下がってるんだけど、桂馬にとっては普通の女の子が一番の難関だった!という逆転の構造が面白いですね。そのせいか桂馬の素の部分が多く出てて、エピソードの雰囲気も全体的に叙情的な、しっとりとした感じになっていました。

ちひろちゃん。恋に恋する女の子で、特にやりたいことも見つからないちひろ。それが逆にコンプレックスで、キラキラしたイケメンを追っかけるのも自分に無いものを求めているらしい。初めはギャルゲーを現実からの逃避だと思って桂馬に親近感を持っていたけど、実はそうじゃなかった。桂馬の中にあるモノに触れていくうちに少しずつ変わっていくちひろ、そしてリアルな女子に触れて桂馬もまた変化していく。その辺の過程を3話という時間をかけて丁寧に描き出すエピソードでした。

ユータくん攻略の作戦会議をしているうちに、桂馬と一緒にいるのが楽しくなってきちゃうちひろが可愛くてたまらないですよ!ふたりだけの秘密、共同作業、そして「落とし神」の実績。そりゃー好きになるさ!真剣味が足りないと桂馬は怒るけど、真剣じゃないのは当たり前で。別にちひろはユータくんと付き合いたいわけじゃない。ただ憧れていたかったんだよね。自分のコンプレックスの裏返し。それを好きな男の子に付かれたら絶望もするわ。

ラストでちひろを追っかけてキスした桂馬は別人のようにカッコ良くて、ここまでちひろに感情移入してたら感動するに決まってるんだけど、だからこそちひろを本当の意味で救って欲しかったという気持ちはありますね。「僕がついてる」と言ったところで記憶は無くなるわけで、やっぱりちひろ一人による成功体験が欲しかったかな。すごく好きなエピソードだっただけに、ラストの尻すぼみだけが残念。

そうそう、ここで高原歩美ちゃんが再び登場とは思いませんでしたね!登場シーンがもう天使のようで。桂馬との記憶は失ってしまったけど、埋められた心の隙間には桂馬への思いが確かに存在してるんだよね。うわーなんかいい。この子ともう一度、駆け魂ぬきで恋がしたいなあ・・・。