神のみぞ知るセカイ 第11話「おしまいの日」

栞編・最終回。何かもう演出の勢いで引っ張ったみたいな強引さでしたねー!でも、そういうのも好きよ。

栞にとって本とは自分を守る「紙の城」であると同時に、自分を閉じ込める檻でもあった。栞が自分の好きな図書館を守ろうとしてるのは、本当は自分の居場所を守ろうとしていただけ。栞にとって本とは人とのコミュニケーションができな自分の逃げ場であり、図書館は外界から自分を隔離する逃げ場所だった。そんな彼女に新しい世界へ踏み出す勇気をあげるという流れはベタながらも、流れるような本の束を象徴的に使った演出は幻想的でダイナミックで、すごくよかったです。

俺が言おうと思っていたことを桂馬さんに言われてしまったので深くは言いませんが、敢えて付け足すのならば、栞が本を好きって気持ちをもう少し汲んであげてもよかったんじゃないかと思うのですよ。確かに逃げ場所だったかもしれないけど、居場所のない栞に居場所を与えてくれた図書館。外の世界とコミュニケーションが取れない栞に、色々な世界を教えてくれた本たち。ただの逃げ場所ではなく、栞が本たちを好きという気持ちもまた本物だったはず。でなきゃ図書館の本を全部読んだりしないでしょ?

まあ、そういうモノをふっ飛ばしてしまうほどに今回のラストシーンは楽しかったんですけどね。