ヨスガノソラ 総感

さて。終わりましたねー!

ミもフタもない感想を言ってしまえば、悠が女の子と片っ端からセックスするアニメ。関係構築もそこそこに、成り行きまかせでセックスしまくるシナリオに不満のある人も多いだろうと思うし、そのこと自体をネタ的に扱われるのも仕方ないと思います。ただ、個人的には好きな作品でした。

田舎町の雰囲気や世界の狭さ、淡々としながらどこか陰鬱とした作品の雰囲気はすごく上品で、そんな世界観とヤリチン悠くんとのギャップが凄まじい。もちろんシナリオの粗さは前提とした上でだけど、セックスをネタではなく恋愛の通過点として描こうというのを地上波アニメでやってしまうコンセプトはよかったと思ってます。いかんせんインパクト勝負!みたいになってしまったけど、これをじっくり掘り下げていけば新しいテレビアニメの形が見えてきたのかもなあ・・・。

短い時間ながらも、瑛ちゃんのラブリーさや奈緒ちゃんのエロさは伝わってきてて、特に瑛みたいな天然キャラとセックスするカタルシスをアニメで味わえたのは新鮮な喜びでした。1クールでヒロイン全員攻略するなんて無理に決まってるんだから、女の子の一番かわいいセックスシーンをフィーチャーしようって言うのは意外と悪くないのかも。ただでさえ時間がないのに乃木坂初佳さんのおまけコーナーを入れてくるあたり、スタッフは分かっててやってますよね。

今シーズンの「アマガミ」でもやっていましたが、1本道のアニメにおいて明確な分岐を取り入れた構成が面白い。特に本作品では奈緒と穹のシナリオが対になってて、奈緒編を見てから穹編を見ると、奈緒編における穹が色々な伏線として見えてくるのが楽しかったです。表と裏から穹ちゃんを掘り下げるという意味で、この2シリーズはすごく好きでした。

早いエピソードのうちから穹を好きになって、本編を見ながら色々想像していくと楽しめる作品でしたよ。奈緒編で色々考えたことが穹編で回答として出てくるのは思った以上にカタルシスで、積極的に作品世界に耽溺する楽しみを久々に味わった気がします。