ヨスガノソラ 第12話「ハルカナソラヘ」

心中エンドかと思いきや、外国に行っちゃうかー。もしかして、あそこで瑛に相談できていれば別の未来があったかもしれないですね。

「どうして兄妹でキスしちゃいけないの、セックスしちゃいけないの?」

そうだよね・・・。「どうして近親婚がダメなのか」という命題は、「どうして人を殺しちゃダメなのか」と同類の難しさがあるね。ただ現在の日本においてはインセスト・タブーの考えが根強いのは事実なわけで。タブーを犯した分だけ恋愛は耽美性を増していくけど、同時にひどく脆いものになる。双子の兄妹というのは、インセストに加えて「もうひとりの自分」というナルシスティックな要素も加わって、いっそう耽美的で閉塞的な物語となっていく。

「気持ちさえあれば何をしてもいいのか」という倉永さんの台詞が重い。もしろん正論ではありますが、あらゆる社会的通念や禁忌を乗り越えて選んだ気持ちを止めることはできないでしょう。正論を言う立場の子が必要なのは分かるけど、この子にも重いものを背負わせちゃったよね。本来はこの台詞、奈緒が言うべきなのに。

穹が退院してから、ずっと抱えてきた悠の思い。奈緒を傷つけ、倉永さんの嫌悪感を煽り、瑛を頼ることも出来ず、叔父さんの差し伸べようとした手も振り払う。そこまでして選んだ道なのであれば、やはり俺も二人の幸せを祈ろうじゃありませんか。