バスカッシュ! 総感

初回のダサイBFBシーンとか、2話のタイヤのサンダルから、次第に派手なバスカッシュやカッコイイNIKEの(笑)シューズになっていく過程は面白かった。

色々なキャラクターはそれなりに魅力的で、独特な世界観も興味をそそります。ビッグフットのCGも、アルテマイト鉱石の部分が青く光るエフェクトがかっこよくて好きでした。

そして、この作品の最大の魅力である、エクリップスの歌をBGMにしたバスカッシュ9話のお話は本当に感動で、今まで象徴的に出てきたミステリアスなエクリップスの存在と、アイドルソングと、バスカッシュが融合した素晴らしいエピソードでした。この話があったからこそ今まで見続けてきたんだよなあ。

ただ、色々なキャラクターを出しておきながら、ほとんど空気化していたというか・・・何やら思わせぶりな伏線を見せておいて、投げっぱなしという展開が多かったのは残念。メインキャラクターであるセラとかアイスマンの背景も、曖昧にお茶を濁された感じで明確な結末は見られなかったような。エクリップスも、鳴り物入りで登場した割にはルージュばかりが取り上げられて、シトロンやヴィオレットは完全に空気だったからなあ・・・。一番かわいそうなのがミユキだよね。幼なじみとの再会!みたいに出てきた割には、最後は単なるメカニックになってたし。

キャラクターだけでなく、全体的なストーリー構成としても色々発散しすぎて、結局何の話だったんだろう?みたいになってしまったのも残念でした。

全体的に考えると色々と残念な部分が多くて、決して名作だったとは言えない作品ではあったのだけど、単品のエピソードでは光る回も多くて楽しかったですよ。9話から13話に至るまでのルージュ編には感動したし、21話以降はアランのかわいさと、男の子と女の子をスイッチする釘宮理恵を堪能できたし。そういうエピソードが見られただけでも、この作品に出会って良かったと思います。