セキレイ 第10話「脱出前夜」

自らに課せられた運命を全うすることが戦いであるならば、その運命の枷に抗うことも、また戦いである。

そんなわけで、鷸&久能の帝都脱出計画。本筋の脱出計画のお話だけでなく、無邪気に協力する結、「夫」である皆人のために協力するというスタンスの松と草野、「戦い」にこだわる月海・・・とセキレイごとにそれぞれのスタンスが明確に見えるエピソードでもありました。それはセキレイだけでなく葦牙も同じで、MBIに一泡吹かせたいという瀬尾、「俺の女」を守ろうとする鷸と、それぞれのスタンスが明確に出ていましたね。
では、皆人はどうなのか。一見計画の中心人物のように見えるけど、俺には皆人が今回の脱出計画を真に望んでいるようには見えないんだよなあ。結が助けてくれって言ったから助けてるというだけにしか思えない。単に状況に流されただけなのでは。そもそもが落ちモノのフォーマットということもそうだし、羽化の儀式であり、夫婦の契りの証であるキスですら相手からしてもらってたことからも、基本的に流されるままという姿勢が感じられます。

「困っている人がいるから助ける」
「人としてそれは、当然のことなのじゃないのかしら」

おそらく結は、本当にそう思っただけなのでしょう。では皆人はどうなのか。困ってる人を助けたい気持ちは立派だけど、大切な自分のセキレイたちを危険に晒してまでやることなんだろうか?松は「危険性を十分警告した」と言っていたけど、皆人が本当の意味で「危険性」を認識したとはとても思えない。現実感なかったんじゃないかなあ。だからこそ、あんな軽はずみな計画を流されるままに実行してしまう。

「なあ佐橋」
「俺と一緒に来ねえ?」
「こんな訳分かんねえゲームなんてリタイアしてさ。お前だって、外であの子とたちと平和に暮らしたいって思うだろ?」

「そ、それは・・・」
「あ、ちょっとゴメン」

そして、こんな大切な決断からは目を逸らす。結局のところ、皆人は何も分かってないし、何も決心なんかしていない。ただ状況に流されて、その場しのぎの対応をしているだけ。そんな中途半端な態度が最悪な結末を生むとも知らずに・・・。
皆人の定まらないスタンスが暗示する不安定な空気が画面から伝わってきて、緊張感のない壮行会の風景ですら不幸の前触れを感じさせます。もしかしたら、旧時代の優柔不断なハーレムアニメの主人公像に対する強烈なアンチテーゼなのかもしれないですね。決断を先送りにする優柔不断さは、優しさなどではないと・・・。

追記

ん、第二回アニメ検定のCMに出てるのって、あすみん・・・?何やってんだ。そういや第一回は英美里だったっけ。

そして、『アニメ愛リレー』のコーナーでは、今流れているアニメ検定のテレビCMに出演された千葉さんと阿澄さんにご参加いただいております\(≧▽≦)/
こちらも忘れずにチェックしてみてくださいね!

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うーん。阿澄佳奈は決定事項でいいのだろうか。千葉さんって千葉紗子のことかな。