しゅごキャラ! 第34話「マジ!? 幽霊屋敷大冒険!」

長期エピソードにつきものの、中継ぎ回と思いきや・・・32話に続く、りまたんの重要エピソードでした。

「どんだけへこんでても、なりたい自分を忘れちゃダメじゃん。ずっと夢持ってればいいじゃん」
「あんたが、自分で笑えるようになればいいじゃん!」

自分の夢のせいで、両親の仲が悪くなってしまったと思い込んでいる翔太。子供は得てして両親の不仲の原因が自分にあると思いがちだけど、実際は元々すれ違っているのが表面化しただけなんだよね。両親がお互い信頼しあっていれば、翔太の夢で関係が揺らぐこともないはず。
翔太の夢はきっかけではあるけど、原因ではない。だとすれば、翔太のすべきことは、夢を諦めることじゃない。自分自身の夢の輝きで、家族を照らす光になればいい。
この台詞は、翔太へ向けているように見えて、実はりまの未来を決める重要なキーワード。りま自身も「あなたが夢を捨てたからって、何も戻ってくるわけないじゃない」と口にしているように、自分でも気づき始めているんだよね。笑顔を捨てても笑顔が返ってくるわけじゃない。当たり前のことだけど、家族に笑顔を取り戻したいと思っているなら、自分が笑顔にならなきゃいけない。「自分で笑えるようになればいい」という台詞を翔太へ向けたものと考えると少し飛躍しすぎに感じるけど、りまに向けた台詞と考えれば驚くほどぴったり当てはまる。
表面的なギャグでは本当の笑顔を得る事ができないのだとすれば、表面的ではない心からのギャグを見せればいい。クスクスのくだらないギャグで笑顔になるのは、ギャグが面白いからではないでしょ。心から「りまを笑わせたい」というクスクスの思いがりまを笑顔にさせるわけで。そして、そんなクスクスこそが、りまの本当に「なりたい自分」。

それにしても

ちゃんと見ていれば十分予想範囲の一つととはいえ、自分の深読み・・・というか妄想と本編の方向性がぴったり重なると面白いなあ。
こういう、アニメ本編とのシンクロニシティが味わえるのは深読みの醍醐味*1。それはまるで、作品とキャラなりしたかのような一体感。

シンクロニシティで一番驚いたのが、まなび4話の感想+補足なのですが、4話を見たあと芽生のことを2〜3日考えつづけて思いついた「芽生に必要なのは友達ではなく仲間」というキーワードが直後の5話で使われた*2のは本当にビックリしたなー*3。感想サイト長くやってると、こういうこともあると。

ま、それはそうと本編の話に戻って。りまの核心に迫る重要キーワードが出てきたりしてましたが、位置付けとしては中継ぎエピソード。中継ぎらしい、作画の遊びっぷりが楽しかったですね。魚眼レンズみたいな視点でしゅごキャラが代わる代わるカメラの前に立つシーンとか面白かった。あと、コンテが岸誠二には吹いた。えー何やってるんですか!

*1:読みが外れてもそれはそれで楽しいんだけど(笑)

*2:トモダチからナカマへ、のくだりね

*3:この感想を書いたのが1/30、5話が放送されたのが2/5だから、一致したのは本当に単なる偶然