ゼロの使い魔 総感

最初放送されていたときは「どうせ釘宮理恵ツンデレするアニメなんだろ」と思って切って、実際こうして見てみると全くその通りではあったんだけど、期待していた「釘宮理恵ツンデレ」はまさに期待通りに楽しめてしまいました。
ツンデレって言っても単に「〜だからね!」のツンデレフォーマットをなぞるだけではなく、ルイズがサイトに惹かれる気持ちを伏線やエピソードを着々と積み重ねた上での結果として描かれてありました。「ツンデレキャラありき」という企画を言ってしまえば身も蓋もないんだけど、それでもルイズの深層にある「ゼロのルイズ」へのコンプレックスや貴族としてのプライドをちゃんと重ねてきていて、一人の人格を持った女の子としてのルイズが見えてきたように思えます。
「ゼロのルイズ」は実は虚無の力を持った伝説の魔法使いだった・・・というベタな設定も、ルイズのコンプレックスを押し出しておくことでカタルシスに繋がってくる。そう考えると、全てはルイズの魅力を引き出すために緻密な計算の元作られた設定だったのですよね。
今思えば6話がこのアニメの重要なターニングポイントだった。もしこのエピソードがなければ「単にツンデレの要素を並べただけの作品」としか認識しなかったと思います。序盤の伏線の成果を全て注ぎ込んだルイズの涙、それはテンプレートから作られたコンテンツが命を持った瞬間でした。