sola 第08話「キエナイオモイ」

お話が進んでいるようで、真相部分が全く解明されずに進行する構成はRED GARDENを彷彿とさせます。キャラ設定や配置の仕方等、一見エロゲーっぽい皮をかぶっていながら・・・というか、エロゲーっぽい皮をかぶっているからこそ「エロゲーらしくなさ」が際立つんだよなあ。
・・・なんて今さらながらRED GARDENとの親和性に思いを馳せていたところに、今回の絵コンテ松尾衡ですか!ゴスロリ繭子たんが出てくるから・・・というのが普通の感覚かもしれませんが、個人的にはRED GARDENとの共通点を思い起こさずにはいられません。もちろん、似てるからこそ目指すところの違いが浮き彫りになってくるのですが。
そんなわけで今回。サブタイ通り、記憶を操作(?)されても消えない茉莉への思い。蒼乃の依人への思い、依人の茉莉への思い、真名の依人への思い。それぞれの思いが連鎖して話を動かしていく展開がとてもキレイでドキドキします。中でも蒼乃と依人の間で閉塞した感情に穴を空けた、真名のキャラクターが印象的な今回でした。好きか嫌いかで言うと、こういうキャラはウザイって思っちゃうんだけど、依人の茉莉への思いを知っていながら依人の背中を押すことができる真名はいい子だよね。それは二人だけの生活に閉じこもろうとする蒼乃と対極を成す存在でもあったり。
様々な思いが交錯する中、唯一お話を動かさない茉莉の思い。彼女の思いはどこへ行くのか、期待したいです。

  • このアニメは路面電車が大好きね。席を分ける通路は交わらない思いの象徴。席に対して「向こう側」の蒼乃と「同じ側」の繭子の対比・・・とは考えすぎか。
  • 破れたカーテンから見える夕日。このアニメは「区切り線」の演出も大好きだよね。差し込む太陽を越えて依人のそばへ行く蒼乃とか、夕日の色が途中で血のような赤に変わる演出とか、なんとも。
  • ラストの、月を背にした蒼乃さんがかっこよすぎ。