瀬戸の花嫁 第02話「指輪物語」

燦ちゃんかわいすぎる。デフォルメに合わせてコロコロ変わる燦ちゃんの表情を見てるだけで楽しい。巻き戻ししすぎて見るのに2倍かかってしまいました。

「形だけのガラスの指輪、形だけのわたしたちの結婚。でも・・・でも、わたしには大切なことなんよ」
「筋は通して自分で決めた。結婚も覚悟した。でも不安なんよ」

おもちゃのガラス玉のような二人の結婚は中学生のママゴト。でも、燦にとっては初めて*1自らの人生を自分の意志で決めた一大イベントだったのかもしれませんね・・・。ギャグを見せつつも燦ちゃんの真剣な気持ちが隠されていたとは。
ここで注目したいのが、燦は必ずしも永澄に恋愛感情を持っている訳ではないということ。真剣な気持ちに変わりはないけど、それは自分の「筋」にしたがって結婚を決めたということで、永澄が好きという描かれ方はしていないと思う。そういう意味では、現時点ではやっぱり恋に恋する女の子のママゴトに過ぎないんですよ。そこから恋愛に発展していくか行かないかは今後次第、ということになるのかな。恋を自覚する瞬間って一番大切なシーンだと思うので、お茶を濁さずちゃんと描いてくれると嬉しいです。

追記 燦の決意と不安と

あまりにも今回のエピソードが気に入ったのでまた見たりしてるわけですが。OPだけでも相当気持ちいいな、これは・・・。
今回一番好きなのは、神社の入り口で燦が永澄を待っているシーン。祭りの賑やかさを見せておいて、一人永澄を待つ燦に視点を変えることで孤独感を引き立てる。すれ違う人につい目線を移してしまうのは、彼女が待った時間の長さと不安感の現れ。燦を呼ぶ永澄の声に一転して明るい表情を見せ、「やっぱり、夜店言うたら・・・わたあめやんね!」とデフォルメされた表情で言われたら、もう降参する以外にないですよ。
後の話に繋がる燦の不安を垣間見せつつ、暗から明へと転換させることで燦の魅力を引き出し、かつ次のギャグシーンへときれいに繋げる。これがわずか1分の間に行われていたというのがすごい。作画が特別いいわけでもないのに、こんな短時間で引き込んでしまえるのは演出とタイミングのうまさなんだろうなあ・・・。
さて。このお話で気になったのが「でも不安なんよ」という台詞。彼女の抱える不安とは一体何なんだろう・・・?自分の信念に従って行動しているわけだから、不安というのも不思議な話なのですが・・・。一体何が不安なのでしょう?
最初に思ったのが「永澄は自分のことを好きなんだろうか?」という不安。これは確かに表層的にはその通りなんだけど、彼女の深層を考えればまだ甘い。なぜなら永澄が燦を好きだったとしても、彼女の不安はあまり変わらないだろうと思うから。
燦は自分の意志で永澄と結婚することを選択したけど、心のどこかで「本当にこの人と結婚してもいいのだろうか?」と思っていたのではないでしょうか。なんだろ、言葉にしにくいんだけど、燦の中では「夫婦はこうあるべき」みたいな固定観念があって、言葉は悪いけど永澄がそれに該当するかどうかを確認したかったんじゃないかな。しきりに永澄のことを気にしていたのも、政さんとのことでショックを受けたのも、「永澄が自分のことを好きかどうか」と言うよりも「わたしはこの人と結婚しても大丈夫なんだろうか」という気持ちのほうが強かったからのように思えます。つまり燦の不安とは自分の信念に対する不安であったと。
燦がそれを恋愛感情と勘違いしても仕方ないとは思うけど、やっぱり本質的に二人の間に恋愛感情は存在しなくて、まだまだママゴトの恋愛ごっこという段階なのでしょう。

*1:初めてかどうか知らないけどね!