となグラ! 第08話「香月×初音 水泳対決!」
「でも、なにもかも…変わらずにはいられないです」
「楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ」
「ぜんぶ、変わらずにはいられないです」
いわゆるハーレム構造の抱えるモラトリアム・パラドックス*1に対して、エロゲーコンテキストにおいてはCLANNADをもって一つの解決を見たと言っていいでしょう。
一方アニメにおいては、シスプリでその存在が示唆され、SHUFFLE!によってアンチテーゼが唱えられたものの根本的な解決には至らず。最近の「涼宮ハルヒの憂鬱」の大ヒットが物語るように、まだまだ「繰り返す日常」からの脱却は難しいようです。
で、となグラ!の話。「それなんてエロゲ?」と言われそうなベタベタなハーレムアニメかと思いきや、キャラクターの心情表現の丁寧さに驚いたこのアニメですが、実はもう一つ驚くところがあるのです。
このアニメではキャラクターは「繰り返す日常」を構成するコンテンツではなく、成長し変化する人間として描かれています。香月と勇治がお互い未成熟な存在として描かれている、っていうのは今までの感想で散々言ってるのですが、今回はそれを踏まえて香月を一歩成長させようとする試みがみられました。
「香月、前に言ってたろ。ずっとお姉ちゃんに甘えてたから、そろそろ自分のしたいことを自由にやって欲しいって」
「香月が今のままだったら、初音さんも変わりようがないんじゃないか」
勇治の台詞、何気ないけど今までの積み重ねがあってこそ生きる台詞なんだよね。幼馴染の勇治と再会することによって、香月の止まった時間が動き出すというこのアニメのテーマを象徴する名シーンだったと思います。
勇治についても、相変わらず香月の水着に見とれていたのをエロでごまかしていたり、次回はヤキモチを焼くようだったり、何かが変わっていきそうな予感がしますね。
エロやカメラは勇治の本心を隠す壁。でも「カメラ」は重要なキーワードなので、また後の話で別の意味を持ってくるのかもしれません。今回もその片鱗を見せていましたが・・・。
- 江里夏大活躍!萌え!
- 今回の初音さんは邑子さん・・・じゃなくて侑子さんモードでした。目が怖ええ。
- 今回、妙に作画がいいな!毎週いいけど。
追記
「反転初音」(笑)